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銀のイライラ解消法

「あーもー銀と学どこ行ってたの!!」 「あ…わり…」 俺が教室に戻ったのは一時間目の終わりだった さっきの銀の事があったこともあって少し志波君を警戒してたけど志波君は何か月か前の銀みたいにクラスの奴らに囲まれて質問攻めにされてる真っ最中だった 下手したら俺らが帰って来たのにも気づいてないかも… ホッと胸をなでおろす 「あのね!!志波君すごいんだよ!!数学もね教科書持ってないしノートも取ってないのにね全部暗算でやっちゃうの!!」 「暗算?」 ちらっと志波君が囲まれてる方を見ると今朝のきれいな状態のままの銀の教科書が銀の席の上にあった 背後で銀がまたイラッとしたのがわかった 「なぁ、まな…もう今日一日サボろうや…オレもうアイツの顔みたないわ」 「……一人でサボれよ…」 「そしたらまな浮気するかもしれんやん?」 「そんなこと!!!………そんなこと、するわけ…ない、だろ……」 振り返って思わず大きい声を出してしまって焦って声を小さくした これって銀の事が好きって言ってるようなもんだ… そのことに気付いて恥ずかしくて顔を伏せた耳が熱い 目の前で銀がくすっと笑ったような気がした くしゃっと銀に頭を撫でられる 健斗は俺と銀を交互に見比べてキョロキョロしていた 「…せやな」 「……お前ホント性格悪い………」 「やろ?ありがと」 「…褒めてねえよ……」 銀はにまにまと満足そうだった 絶対こいつこれ言わせるために誘導したんだ… ぼすんっと銀の脇腹を小さく殴る 銀はいてっと小さく声を上げたけど楽しそうだった …やっぱり腹立つ…

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