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突然の…

「あ~楽しかったなぁ~」 「うん」 もう日が傾きかかってからデパートを後にした 猛はこの後バイトがあるとかで駅と反対方向のバイト先へ向かった 健斗はそれについて行ったらしい 「学なに買ったん?」 「…な、ないしょ…」 「ふ~ん…楽しみにしとくな?」 「別に…銀には何も買ってない……」 左手に下げた雑貨屋の紙袋をもう一度握りなおした 銀の手がさっきからちょっとだけ俺の手に当たるのが恥ずかしくてなんか照れくさかった 銀はなんだかたくさん買っていた 持ってる荷物の中に前体育祭の時にみた下着の袋と同じ袋が見える気がしても気づいてないことにする それが前の袋より相当デカい気がするのも無視 街中のビルや木がクリスマス用に電飾なんかで飾られている そんな中を銀と並んで歩いてるとちょっとだけクリスマスが楽しみになった 「あれ?学じゃん、あと銀くんも」 名前を呼ばれて振り返るとニコニコした志波が立っていた 志波は白いシャツに紺色のカーディガンを着て黒っぽいチェックのパンツをはいてたその上に紺色のダッフルコートを着てマフラーを巻いている、靴は黒っぽいブーツだった 志波の金髪が映えてかっこよかった 「学買い物?」 「あ、うん、志波も?」 「いや俺はちょっと晩御飯この辺で食べようかな、って家近いんだ」 「そうなんだ……」 志波は相変わらずニコニコしてたけど銀はさっきまで機嫌よかったのに真顔で不機嫌なオーラを放ってた 「なに買ったの?」 「あ、あぁ…クリスマス近いからその買い物に…」 ごそごそ紙袋を漁って志波にいくつかかったものを見せた 袋を覗き込むように志波が寄ってくる 銀はイライラを表すように足を鳴らして全然関係のない方向を見ていた 学校でじゃないことと銀が一緒にいること、周りに何人か人がいることもあって気が緩んでたんだと思う ずっと下を向いて紙袋を覗いてた 「まーなぶ♪」 「何?志……」 突然ご機嫌な志波の声に呼ばれて顔を上げたするとすぐ目の前に志波の顔があって唇にふにゃっと柔らかい濡れた物があたった 思考回路が停止して何も考えられなくなる ……………え……

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