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志波は良いやつ?悪いやつ?
………銀…
「いてて…」
「志波……」
志波の声でハッとして志波に目をやった
志波は首を押さえて笑いながらいたたなんて言って路上に座っていた
いつもの志波だった
「あ…志波、大丈夫」
「うん、大丈夫大丈夫…でも銀くん乱暴なんだもん」
「……ごめん…」
「なんで学が謝るの?でも怖いな~銀くんってあんな乱暴な人だったんだね~…」
「違う!!」
「………」
衝動的に叫んでしまった
後ろめたくなってうつむいてしまう
そのせいで志波の顔から笑顔が消えてスッと冷たい顔になったことを俺は気づけなかった
「あ、えと…別に銀もいつもあんなんってわけじゃなくて…」
「…そう」
「あの…ほんとごめん…」
いろんな気持ちがごちゃ混ぜになってシュンとしてしまった
しばらくしてぽんっと頭を撫でられた
顔を上げる
「いいよ、別に学が悪いわけじゃないしさ、ほら立と」
「あ、うん…」
志波はニッコリ笑って俺を立たせて服についたゴミを掃ってくれた
あ……そうだ…ちゃんと言わないと…
「あ、のね…志波…」
「ん?」
「あの…日本じゃ、ああいうことあんまりしないんだよ…だからそう言う事されると困るって言うか……」
「………」
「………」
「わかった」
「………」
「わかったよ、そうなんだね、ごめんね…俺そう言うの知らなくて…嫌な思いさせちゃったね…」
「あ、ううん、わかってくれたらいいから…」
「今度から注意するよ」
志波はニコッと笑った
それを見てホッとした
ほら…やっぱり志波はわかってないだけなんだ…
「じゃあ……どうするかな…学も一緒にご飯行かない?」
「え、あ…今日は、やめとくよ…」
「そう、じゃあまたね」
「……うん…」
志波はまたニッコリ笑った
そのまま志波に手を振って背を向けて歩き出した
俺の手を振り払って行った銀の事がずっと心に引っかかったままだった
「気持ち…良かったなぁー…」
その時志波がまたあの黒い笑顔で唇を撫でながらこっちを見てたなんて思いもしなかった
「……もっと…欲しくなっちゃったなぁ…」
志波は自分の膨らんで濡れたズボンの股間部分を見てクスッと笑った
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