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あの時の告白をもう一度
「いや~、やっぱ猛のご飯はおいしいねぇ」
「…………」
「あれ~?学ご飯食べないの?」
「え、あ…あぁ……」
あの一件も終わり俺と銀のごちゃごちゃも片付いて3学期が始まった
それでいつものごとく4人でお昼を食べる…はずだったんだけど……
「なんでお前おんねん」
「え?一緒に食べたいなぁって」
「うっさい、離れろ、キモい」
「銀くん辛辣だなぁ~でもそんなとこも好き」
「……………」
何故か平然と志波が一緒に飯を食ってる…
しかももう俺に興味はないのか銀に…
「あ、学、またお米ついて…」
「まなに触んな…」
「いいじゃん、ちゅーぐらい」
「あかんに決まっとるやろ」
「じゃあ銀くんが…」
「やらん」
別に俺から興味がなくなったわけではないらしい…
「……?……志波君は学が好きなの?銀が好きなの?」
「せ、先輩…」
健斗が頭に?を浮かべて質問した
猛がそれをやんわり止めようとする
……どうでもいいけど猛の耳にはあのピンクのひよこの顔が見えた
耳の裏からはひよこの胴体がぷらぷらと揺れている
…………結局上げたんだ…って言うか学校に付けてきてるんだ……
猛が…学校一不良だって言われる猛が…ピンクのひよこのピアス…
とにかくこの二人も楽しいクリスマスを迎えたらしい
「ん~どっちもかな?」
「………どっちも…」
全然関係のないところに気が言ってたら志波がそう答えた
珍しく健斗が困惑していた
志波曰く俺と銀どっちもその、好き?らしく、俺と銀の間に挟まりたい?らしい
だからその…銀に……挿れられた状態で俺に…挿れたい…とか…銀に挿れられてる俺に挿れられたいとか…そう言う事らしい………
全然わかんない……
志波は前の時よりもすっきりしたような笑顔を浮かべていたけど俺は全然すっきりしなかった
「あーもう…こいつうざ…まな行くで」
「え、ちょ…まだ昼食ってな…」
「一食ぐらい抜いても死んだりせんって大丈夫」
「いや、そじゃなくて…」
銀は俺を引っ張ってずんずん歩いて行った後ろから志波がの待ってよ~なんて声も聞こえたけど志波は追ってこなかった
いや…見失っただけとかかもだけど…
銀は俺の方を向いてにやっと笑った
顔が熱くなって目を逸らす
銀はぐんぐん歩いて行った
てっきり階段裏かと思ったんだけど…
銀は階段裏とは逆の方へ歩いて行く
しばらくして目的地に着いたらしく目の前のドアを開けた
サァッと風が抜けて気持ち良かった
銀が俺を連れてきたのは保健室だった
………っていうかいつも保険医の先生いないけどどうなってるんだ……
銀はそのまま保健室のドアに「外出中」の札を掛けてドアの小窓のカーテンを引くとあいてるベットにダイブして寝そべった
窓が開いてるせいで白いカーテンがはたはたと揺れまくっている
このあいだの夢を思い出した
銀が自分の乗ってるベットをぽんぽん叩いて俺にも座るように言う
おとなしくそこに座った
何となくいい気分だった
銀が俺のうなじの辺りの髪を空く
気持ち良かった
「なぁ…まな……このベットな?オレがまなに好きって言ったベットやねん…」
「…………」
ビックリした
銀覚えてたんだ…って言うか…そう言うの意識するんだ…
でも銀が俺と同じこと考えていたのが嬉しかった、言わないけど…
「まなかわいかったなぁ~、うえーんって泣いていっぱい好きって言ってくれてちゅーまでしてくれたんやもんなぁ~」
「なっ、泣いてない…し……忘れろよっ!!!」
すると銀はニヤッと笑って俺の腕を引っ張った
いつかみたいに銀の胸元に手を添えてベットに倒れこんだ
銀の顔がすぐそばにある
顔が熱くなった
「また言ってや…好きって、で、ちゅーして?」
「やっ、だよ!!」
「だめ、やって…」
グイッと銀が顔を寄せてきた
もっと顔が熱くなる
もう鼻と鼻がくっつきそうだった
「…………」
「言わんの?」
「……………」
「じゃあオレが言うかなぁ…」
「は…」
銀と目が合った
すごい近い、息も掛かるような距離で銀が口を開く
「好き…愛してる、大好き」
「……………」
「まな大好き、かわええ、好き、愛してる」
「…………ッ…」
「……女の方がええとかまなのことセフレだとか思って無い……まなが一番…一番好き…」
「やめ…ろ…よ…」
銀がちゅっと俺の額にキスした
それでもやめずにあの時と全く同じことを言う
もう心臓がバクバクしっぱなしだった
銀がグイッと俺の腰を引いた
目線を合わさせられて逸らせない
唇に銀の吐息がかかる
「………まなが好き…まなの事が好き、誰にも渡したくない、渡さない……」
そう言って銀は俺にキスをした
恥ずかしかったけど銀が覚えていてくれたことが嬉しかった
だからキスも拒まなかった………けど……
銀のキスがどんどん激しくなる
舌を絡めて唇を食まれた
銀の胸を押し返しても離れてくれない
銀に目線で訴えようと目を開けると銀はにんまりと満足そうな顔をしてた
「!?」
しかもズボンのベルトを緩められてするんっとそこに手が入り込む
焦った
「あ、毛生えてきたんや、ふふっ、おもろいなぁ、ざらざらしとる……」
「ッ!?…やっ、やめろ!!さ、触るな!!」
「あ、じゃあ脇も生えてきた?今度オレがまたつるつるにしたるな?」
「しなくていい!!ッぁん!!や、っめろぉ……」
「ふふっ、まな大好き…愛してるで?」
「ッ!!」
【12月の転校生編 終わり】
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