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クリスマスおまけ クリスマスパーティー代理
「メリークリスマース!!!」
「…………」
ぱぁんって音と一緒に頭の上に紙屑が降ってきた
健斗が嬉しそうにクラッカーを持ってた
「今日…1月5日なんだけど……」
「あ、明けましておめでとう!!今年もよろしく!!」
「………」
俺と健斗と銀と猛は何故か今銀の家でクリスマスを祝っていた
何故かというと10日前ぐらいの事
俺と銀が仲直りをした日…まぁオレの誕生日だったんだけど…の午後に健斗から電話があった
『あ、学?元気元気?』
「………寝たいんだけど…」
『あ、元気そうだね、あのね…』
「無視か」
で健斗の話によるとせっかくだからクリスマスパーティーやり直そうって話らしかった
俺はその日当然のごとく疲れていて一日中寝てた、銀がいろいろ世話を焼いてくれてたのをぼんやり覚えてる
その電話の事もあまり覚えてなかった
だから適当に返事を返したせいでこんなことになった
しかもなんだかんだで猛が正月からバイトを入れてたり健斗の家族旅行があったりで1月5日なんて言う完璧に出遅れた日程になってしまった
「あ、あとね~、学これ!!学このあいだ誕生日だったでしょう?おめでとう!!!」
「……お、おう…」
健斗が唐突に俺にラッピングされた箱を渡した
誕生日プレゼントらしい…なんだろう…?
ちなみに猛と銀はキッチンに立って食べ物の準備をしている
準備をしているのは猛だけど銀が食器なんかがどこにあるかを教えていた
……猛めっちゃ嫌そうな顔してるけど…
「ね~?学?嬉しい?」
「あ、うん、嬉しい嬉しい」
「ホント?じゃあ開けてよ!!」
「…お、おう…」
猛たちの方を見ていたら健斗に急かされた
………もうすでにこのひよこ柄のラッピングからは嫌な予感しかしないけど……
とりあえず包装紙をきれいにはがして出て来たこれまたファンシーな柄の箱を開けた
………う、わぁ……
「っね?っね?可愛いでしょ?可愛いでしょ?」
「………お、おう…」
健斗がくれたのは猫のキグルミパジャマだった
つなぎになってて前をボタンで止めるタイプのものでフードに猫の耳が付き、顔が書いてあった
丁寧に猫の手足の肉球から尻尾もついている…
健斗がキグルミパジャマにはまってるのは知っていた
家にもぷ○さんからリラッ○マからいろいろなキグルミパジャマを持ってるのも知ってたけど…さすがに俺は……
「学黒いのばっかり着てるから黒猫の探したの」
「………ありが、と、う?」
「使ってね!!」
「………う、ん…」
とりあえず好意として受け取ろう…
銀に見つからないようにそっと食べ物を持って来た紙袋に入れといた
「ね?学これ着たら写真撮って送ってね?そしたらツイッターに……」
「やだ」
「え~!?なんで!?可愛いのに!!!」
「え、や……あ!!健斗!!猛が唐揚げ揚げてるぞ!!」
「あ!!ホントだ!!!唐揚げ!!!」
「っわ!!先輩コレまだ1回しか揚げてないから生です!!食べないでください!!!」
「揚げたて!!熱い!!」
「食べないでください!!!」
……とりあえずパジャマは隠しとこう…
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