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メガネ男子

「まなココでxとy書き間違えとるわ…でこっちは証明一行抜けてるやん?で……」 「…………」 正座のまま目の前の48点のテストを睨む 結局銀は今日のテストも教えてくれるって言ってそのまま銀の家に来ていた ちらっと横目で銀を見る 銀はいつものだぼだぼしたスウェットに黒いTシャツを着て髪を縛ってなぜかメガネを掛けていた 髪を縛ってるのは見たことがあった体育の時や料理するときなんかも結んでることあったし風呂上りなんかもたまに邪魔な髪を縛ってた ………な、なんで…!?こいつメガネだったのか!?… 「う~ん…もったいないミスが多いなぁ~…」 ………なんかいつもと銀の雰囲気違うし…なんか真剣だし……ドキドキ…してる……かもしれない…… 銀は俺のテストを見ながら小首を傾げてシャーペンで下唇をとんとん叩いてた そんな動作が色っぽくて腹立つ…… 銀がこっちを見て目が合った かぁっと顔が熱くなって目を逸らした 「……?、まな?」 「あっ…その……銀ってメガネ、だったんだな…って…」 「あー、んーいつもは邪魔やしコンタクトなんやけどな?家にいる時は、な?」 「そ…そっか…」 し、知らなかった…… 銀が「な?」って言ったのと同時に顔を捻って目を合わせてきてそんなのがちょっとかっこよくてドキッとしてぷいっと顔を背けた のに… 「って言ったらドキドキするって健斗に読まされた少女マンガに書いとった」 「!?」 銀がまた首を巡らせて覗き込んでくる にんまりして満足そうだった 「ドキドキしたやろ?」 「…しっ…してない!!!」 「いたたた…」 銀の顔をグイッと押しのけた な、なんだよ…!! ちょっとドキドキしてなくもなかった…けど…けど…!! くっそ… 一人で熱い顔をぷるぷると振っていると突然目の前に黒い縁が見えて視界が遮られた ぴたっと動きを止めてそれを確認する それはさっきまで銀が掛けてたメガネだった 「……?…」 「ははっ、目寄っとる、変な顔」 「へっ、へん!?」 「まなメガネやと勉強出来そうやな?」 「………嫌味か…」 そう言ってメガネを取ろうとしたらぐいっとメガネを押されて掛けなおさせられた 鼻頭がぐっと押されて少し頭が下がる 抗議しようと視線を上げたらすごく近くに銀の顔が見えた いつもより柔らかい感じで笑っててまた顔が熱くなった 「ふふっ……かわい…」 「や、めろ…よ…今日勉強するって銀が…」 「ちゃんと説明したし、まな、わかったやろ?」 「わ、かった…けど…」 「ふふっ、ええこ…」 「……子供扱いすんな…」 銀の手は俺の頭を撫でた後そっと顔に触れた 銀が触ったところだけ余計熱くなる ちょっと…だけなら…キスしたい、かも… 「…明日も、学校ある、し……キス、だけだからな……」 「あれ?まなノリ気?珍し~」 「うるさい…」 銀は一回ニヤッと笑ってから顔を寄せてきてゆっくり味わうみたいにキスされて恥ずかしかった

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