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おれも勉強教えて!!

「ね~猛~また×が出て来た~」 「先輩お願いですからバツじゃなくてエックスって言ってください…」 「セックs…」 「姉貴今そう言うのホントいらない…」 姉貴と一緒に紺庄先輩の正面に座って先輩にテストの間違いを教える もう初めてかれこれ2時間だった…… 今日の昼に頬付先輩が学さんに勉強を教える話をしてたら紺庄先輩が自分も教えてほしいって言い出した…オレに…… オレ後輩なんすけど…… 勉強は嫌いじゃなかったけどさすがに高2の範囲はわかるはずもなくもう推薦で大学が決まった姉貴にお願いしたら手伝ってくれることになった ……さっきから隣でニヤニヤしながら写真撮ってるだけだけど…… 「なんで?なんで証明すんの?こうなんのわかってるじゃん!!」 「それが問題なんです!!」 先輩は飲み込みは早かったけれど変なところが引っ掛かるらしくなかなか先に進めなかった A4のテストの復習に2時間…… 「なんでー!!意味わかんない!!お腹すいたー!!疲れたー!!!」 「う~ん…確かにそろそろ夕飯時だし、私買い物行ってくるわ、健斗くんも集中力続かないだろうし一回休憩にしましょ、健斗くん晩御飯食べて行くでしょ?」 「食べる!!!今日なに?なに?」 「う~ん…お鍋とかどう?」 「わーい!!おれゴマだれで食べる!!」 「ふふっ…じゃあ行ってくるわね、あ、猛奥の部屋開いてるから」 「………?おう?」 「今日美香と洋太は部活で遅くなるみたいだし、理沙は買い物連れてくし、ひかるとひかりは帰りに幼稚園に迎えに行ってくるからちょっと時間かかるから」 「……おう…」 姉貴の目がきらっと光ったように見えた 寒気がする 「ごゆっくり…」 「やめろよ!!」 姉貴はにょほほ~っと変な笑い声をあげて理沙を連れて出て行った まったく… 「……しずちゃん先輩元気だったね…」 「……そッスね…」 先輩はちょっとすると突然ばたんっと机に突っ伏した あ~…って変な声を出してる きっと一人だったらこんなに勉強しないんだろうなぁ… 「先輩も麦茶飲みます?」 「う~…のむー」 先輩と理沙の好きな花柄のストローも差してあげて先輩の前に置いた 先輩はまだ机の上に置いた頭をごろごろしてた 髪…ぴよぴよしてる… 無意識に手が伸びて先輩のふわふわな髪を撫でた 「んー?たけるー?」 「あっ、すいません…つい……」 ハッとして手をどけると先輩の顔が見えた にこーっと笑っててかわいらしい 先輩はこてんっと首をかしげた 「もっと撫でて…?」 「……!!」 …………か…かわいい…!!! はやくーっとオレの手の下にもぐろうと鼻の先でぐいぐいオレの手を押すのはもうめちゃめちゃ可愛かった… もうオレ、テストまで先輩と普通に勉強し続けられる自信ないかも……

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