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受難
「まなぶー♥おはよう♥」
「お、は…よう……」
「志波やめ…近いねん」
「あーん♥銀くんもおはよ♥I love y…」
「うっさい」
背の高い銀と志波に挟まれて朝からなんか…息苦しい…
「あれ?学……」
突然志波の顔が近づいてきてくんくんと匂いを嗅がれた
あ、朝風呂入ってきたんだけど…なんか臭うかな……
気になって自分でもくんくん匂いを嗅いでみたけど特に変な匂いがする気はしなかった
「学昨日セックスしたでしょう?」
「ぶっ!!」
突然の事でむせてしまった
「はぁ!?」
「あれ?してない?おかしいなぁ~エロい匂いすんだけど…」
「えっ、エロい匂い…!?」
「なんか発情した猫みたいな?」
「はつじょ!?」
きっと顔から湯気が出そうなぐらい赤かったと思う
確かに昨日あのまま流されてヤっちゃったけど…はつじょう……
動揺しすぎて声が出ないでいると後ろから銀が声を出した
「別に何したってお前に関係ないやろ?」
「えー、気になるよ~だって将来的には俺がそこに混ざ…」
「アホか…」
そのまま銀に押されて教室に入った
助かった……けど…教室の前でなんて会話してんだ俺ら……
また顔が熱くなった
そ…そうだ……今日もテストあるし…せっかくだから復習しとかないと…
自分を落ち着かせるために教科書を開いて昨日教えてもらったとこを思い出した
昨日銀に教えてもらったおかげでほとんどの問題が解けるようになった
…昨日…したこと……
にんまり笑った銀がゆっくり顔を近づけてくる様子が鮮明に思い出された
浅く口づけられて何度もキスされた感触も同時に思い出す
……だ、めだ……
机に突っ伏して頭をぶんぶん振る
こんなんで俺、期末まで大丈夫なのか…!?
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