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100点

「テスト返すぞ~」 「またかよ~」 「もういらねー」 「………………」 もう銀に勉強教えてもらうようになってから何度か聞いたセリフだけどいまだに緊張した 銀をちらっと見ると銀もこっちを見てて目が合うとニヤッと笑った くっそ…元気そうにしやがって… 「……はぁ………」 ため息が漏れる 銀は普通に教えるのが上手だった だから普通に成績も伸びた…けど… 毎回ごほうびだの集中力が何だのって言ってヤられてる気がする…… ほぼ毎日…… おかげで尻はひりひりするし腰も痛い 「すぎた~」 「…………」 「な、なんかお前疲れてないか…?」 「だいじょうぶ…です…」 テストを受け取って席に戻って点数を確認した ………え…… もう一回確認する ……………え……… やっぱりそこには100って書いてた 100?……100点!? がばっと体を起こして銀に100点のテストを押し付けるように見せた ただの小テストだけどケアレスミスやらなんやらで久しく100点なんて取ってなかったから素直に嬉しかった 銀はしばらくオレのテストに目を通した後 「へ~まなよかったやん」 「!!」 銀が褒めてくれたのが何だかむずがゆかった ニコッと笑って頭を撫でられる ちょっと…嬉しくなくもない…… だから目を細めてじっと撫でられてた なんだかいい気分だった でもその時周りがざわざわしてることに気付いた 「杉田君カワイー」 「ねー100点嬉しくて銀くんに見せてるのー」 「ねーなでなでされて喜んでるのカワイー」 大慌てで銀の手を払って離れた ……恥ずかしい… 銀が俺の顔を覗き込んでくる 「どしたん?まな?」 「やっ…その…やめ、ろ……」 赤い隠そうと腕で顔を覆ってたらまた俺の後ろの方で女子がくすくす笑いながら「カワイー」なんて言う声が聞こえた すると銀はわかったみたいでにやっとわらった 嫌な予感がする 「いや~まなかわええなぁ~」 「わっ、やめろ!!」 「さっきよろこんどったやん?」 「よ、よろこんでない!!」 銀に頭をグリグリされて髪がぐしゃぐしゃになる 女子がくすくす笑ってる声が聞こえて顔が余計赤くなった けどなんだか照れくさいけど嬉しかった

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