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ご褒美争奪戦
そうやって銀に勉強を教えてもらったりたまに健斗や猛もいっしょに勉強するうちにあっという間にテストの日になった
あれから銀に散々いろいろ教えられたしきっと大丈夫………なはず……
……まぁかろうじて挿れられこそしなかったけどその分なんかいろいろされた……
これだけやってホントに成績あがって無かったら銀のせいだ……そうしよう……
皆教科書見たり何かしら勉強してるのに銀は今も余裕そうな顔して机に寝そべってボーっとしてる
「……おい、今ぐらい勉強しろよ……」
「んー……しとるしとる、エア勉強」
「…適当な事言うな……」
「まなは?昨日寝れなかったんやろ?クマ出来とる」
「…うっさい……ほっとけ……」
銀にスリッと目の下を撫でられて少しドキッとした
確かに昨日少し緊張してちょっとだけ復習、ちょっとだけ…って思ってたらいつの間にか朝だった……
目の前の健斗は一人で悶々と教科書を眺めてぶつぶつ言ってる
健斗はあの日からめちゃめちゃ真面目に勉強してた
授業中はもちろん毎日猛と居残るかどっちかの家で勉強していた
……むしろ高校生が唐揚げやエビフライやハンバーグだけでそこまでやる気出せるのがすげえよ……
「で、まなはどうなん?50点越えれそうなん?」
「………数学以外は…何とか…」
「ふふっ、まなホント頭硬いんやなぁ~」
「ッ!!そ、そう言うお前はどうなんだよ!!1位じゃなかったらお願い聞かないんだからな!!!」
はいはいと余裕綽々で首を振る銀に腹が立つ
ほんと世の中平等なんて言うのは嘘だ……
すると今度は後ろから背中がつつかれた
後ろを向くと大きな青い目をぱちぱちする志波がいた
「ねぇ学、お願いってなに?」
「え、あ…銀がこのあいだ1位取ったら言う事聞くって……」
「お前には関係ないやろ」
イラッとした銀の声に阻まれた
「へぇ~…1位かぁ………」
志波がう~んっと考え出した
銀はムッとして不快そうにしてる
………?…
「じゃあ銀くん、勝負しよ?」
「はぁ!?」
「俺が1位だったら学、俺の言う事一つ聞いてね」
「……え…」
「約束ね」
「おい!!なんでお前が勝手に決めとるん!!」
「じゃあそう言うルールね、学はテストで1位だった人の言う事聞く」
「おい聞けや!!」
「ふふふ、学!!俺頑張るね?」
「え…お…お、う……?」
「よしっ!じゃあ決まり」
反射的に返事をしてしまったけどなんかめんどくさいことになった……
銀ははぁ…っとため息を吐きながらこっちを小ばかにするような目で見ていたけどでも勝つ自信があるみたいでまた机にべたーっと突っ伏すだけで勉強なんかしてなかった
ほ、ほんとにだいじょうぶなのか…?
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