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平均100点
「…うそ…だ……」
まながオレの隣でガックリうなだれる
オレ的には大満足やけど…
まなを挟んだ向こう側では志波が唇をとがらせてちぇーって言っとった
勝った…
目の前にある順位表には
1位 頬付銀 900
2位 志波ノア 895
と書かれてた
まぁそれなり本気やったし当然…
まだうつむいてぶつくさ言うまなの背中に後ろからのしかかって耳元に口を持っていく
「約束、守ってや?」
「………」
「まーなっ?」
「……くそっ!!わかってるよ!!」
まなが振り回す手をかわしてぽんぽん頭を撫でた
かーわええー♪
もう一回順位表に目を向けると猛の名前も見えた
1位 吉田猛 880
………さすがムッツリスケベ……
ちょっと離れたところに猛が見えた
からかったろ…
猛は健斗と並んで嬉しそうな顔をしてた
まなもへこんだままついてくる
怒って一人で帰らない辺りやっぱり真面目よな…まな…
「やーん猛クン1位でしかも平均点が95点オーバーなんてぇーカッコいいワー♥」
「………頬付…先輩…」
猛が健斗に向けてた幸せそうな顔をサッと曇らせてこっちを向いた
おもろい…
「なんだかんだ言ってちゃっかり平均95以上で1位とっとるやん?ムッツリ」
「ムッツリって呼ばないでくださいオープンスケベ先輩…先輩だって平均100点で1位とかとってるじゃないですか、キモいです」
「愛の力って言えや」
肩をぽんぽん叩くと払いのけられた
ホントいじり甲斐あっておもろい…まなの次ぐらいにな
健斗は猛の向こうで猛の手を引っ張って子供みたいに早く帰ろうって騒いでた
唐揚げか……
健斗にバニーのは渡しといたしこれから猛の家行くんやろうからちょうどええわ
ぐいっとオレから半歩離れたとこに立ってたまなの腰を引いた
まながびくっとする
「じゃ、オレらも帰ろか?まなにお願い聞いてもらわんといかんし?」
「………触んな…」
まなはやっぱり不機嫌なままやったけどこれをこの後とろとろに溶かせるかと思うとゾクゾクした
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