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バニーとうさぎ
ふすまが開いて先輩が出て来た
………え…?
「うさぎだよ?」
「………」
「……猛?」
目の前でうさぎがちらちらと動く
………うさ…ぎ……
「あら健斗くんかわいいわね」
「うん!!銀がくれたの!!」
「わぁ!!健斗さん似合うね!!うさぎのパジャマ!!」
紺庄先輩が来てたのはウサギのパジャマだった
あのクリスマスに先輩が学さんにあげてたみたいなキグルミの…
それに先輩はミルクティー色のウサギのぬいぐるみを抱いてた
だ………騙された………!!!
オレはその場にガックリと座り込んだ
けらけら大笑いする頬付先輩の顔が思い浮かんだ
…くっそ……
「…………猛?」
「……………」
先輩がちょっとだけ不安そうな顔をしてぬいぐるみのうさぎと一緒に首をかしげて顔を覗き込んでくる
ぬいぐるみの耳が揺れるのと同時にパジャマの耳も揺れた
かわいい…けど……
実際ちょっと期待してないでもなかった…
ハッキリ言って期待してた……
「健斗くんやっぱりうさぎ似合うわね~」
「頬付先輩なかなかやるねぇ~」
オレがうなだれてる背後で姉貴と美香が歓喜する
もうオレとしてはげっそりって感じなんだけど…
あのオープンスケベ……
すると突然背中を押された
振り返ると姉貴がにやにやした顔でオレの背中を押している
「あ…姉貴……?」
「ふふ…いやいやここは若い者同士で…」
「!?」
先輩も後ずさってそのまま部屋に押し込まれた
「……ごゆっくり…」
「………」
「………」
そのままニヤニヤして姉貴にふすまを閉められた
「…………」
「…………」
先輩と二人であっけにとられてた
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