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好きです貰ってください

「はぁ…」 とりあえず今日は学校で銀に近付くのは諦めることにした 銀を置いて教室まで来て席に座る 「……んっ…」 腰を曲げた時にズクンっと下半身が疼いた ………… ……………いちよう…言われた通りにしたけどこれホントにいるのかな…… 下半身の違和感にもぞもぞと身じろぐ ……で…でも…今からじゃもうどうしようもできない… 仕方なくため息をついた 目の前では健斗がおいしそうにチョコレートやらケーキを頬張っている 見るだけで胃がもたれる… 「ん~!!おいしい!!」 「………お前朝からよくそんなに食えるな…」 「学も一個いる?」 「……………」 「おいしいよね!?」 「…いや、うまいけどさ…」 健斗から貰ったチョコレートは確かにおいしかったけどさすがにこの量を朝からは…ちょっときつい… 健斗は銀は志波ほどじゃないにしろ袋二つ分もあった でもその中でもちゃんときれいな箱に入って他のとはわけられて健斗のカバンに入れられているチョコレートがあった ……猛のなんだろうな~… 健斗はまだニコニコしてチョコレートを食べていた 小動物っぽい… そんな健斗を少し和やかな気分で見てると声を掛けられた 「おーい、杉田ぁーこの子が用事あるんだってー」 「「「おぉ~!?」」」 クラス中の男子からはやし立てるような声が上がった 俺を呼んだ男子のいるドアの方を見ると顔を赤くして青い小さい箱を抱きかかえてるおとなしそうな女の子とポニーテールで背の高い気の強そうな女の子がいた え………おれ……? 「ほら、はやくしろよー」 「あ、おぉ…」 急かされてドアのとこまで行くとヒュ~っと後ろから茶化された 女の子は顔を真っ赤にしている 「ほら、ちづ…早く渡しちゃいな?」 「あ…う、ん……」 ちづと呼ばれたその子がおずおずと顔を上げる あ…この子確か高1の時に委員会で一緒だった子だ… 動きがとろくて手際が悪いって先輩に怒られてぺこぺこ頭を下げてたのを覚えてる するとその子がずいっと俺に青い箱を押し付けてきた 「あ、あ、あ、あ…あのっ!!そのっ!!す、きです!!貰ってくださいいいいいいいい」 「あ、ちょっとちづ!!」 その子はそれだけ言うと走ってどっか行ってしまってポニーテールの女の子の方もぺこっと頭を下げてその子を追いかけていった 手の中に青い箱だけを残される …………え…… クラスメイトにヒュ~ヒュ~はやし立てられる中俺は呆然と立ち尽くしてた

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