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ピュアな後輩

それから若葉はしばらくぎゃーぎゃー言い続けてやっと落ち着いた 紺庄先輩はつーんとそっぽを向いて自分は悪くないって顔をしている 「……で…なんなんスか…そのちんちくりん…」 「おれ若葉ちゃんがちんちくりんって言うのやめるまで若葉ちゃんって呼び続けるから!!」 「!?なんだと…!!」 「…もうやめてくださいって……」 また猛さんがため息をつく 今日は猛さんに免じて我慢する…… すると猛さんが口を開いた 「若葉あのな…お前勘違いしてるみたいだけど…」 「……なんスか…」 若葉がぶすっと唇をとがらせて不機嫌そうに聞く 今回でちゃんとオレは紺庄先輩が好きだってわからせないとまためんどくさいことになりそうだ… 「オレと先輩は付き合ってるんだよ」 「だからなんで猛さんがそんなやつの下に…」 「そう言う事じゃなくて、恋愛感情として先輩が好きで、それで付き合ってるんだよ」 「……え…」 「オレは紺庄先輩が好きなんだ」 若葉は目を大きく開いて口をパクパクさせてる 「……え……で、も…男…」 「あぁ…」 「え…あ……」 若葉が声にならない声を絞り出す そりゃおどろきもするだろう…オレ自身普通だとは思ってないし… 「おれさっきそれ言った!!」 「…だ、って……こいつの妄想かなんか、だと…」 「若葉ちゃんひどい!!」 紺庄先輩がオレの隣でぷぅっと膨れる 頭を撫でてあげると目をつむって嬉しそうにしててかわいらしかった 若葉はまだ目をパチパチして驚いてる 「そうだよ!!もうちゅーもえっちもしたんだから!!」 「!?」 「!?」 オレも若葉も先輩の発言にビックリしたけど先輩は自慢げだった はずかしい… 若葉は顔が真っ赤だったぷるぷる震えてた 「…ち、ちゅ、ー……え、え、え、え、え…っち…」 「若葉!!」 若葉一人でごにょごにょ言ってたと思ったらピューっと鼻から血を垂らして目をまわして倒れてしまった ぷしゅーっと頭から煙が出てそうな勢いで赤い… 紺庄先輩はドヤ顔で満足げだった………

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