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猛さんの恋人

「お前が喋らないのが悪いんだからな?」 「!!」 そう言って須王はちんちくりんの服に手を掛けてびりびりと破いて脱がし始めた ちんちくりんは怯えた顔でカタカタと小刻みに震えてた しかもそれは上半身だけじゃなくて下半身にまで及んだ 「やっ!!やだ!!」 「ぶっ、パンツひよこ柄だぜ?」 ………ちんちくりんはひよこ柄のパンツらしい… そんな事は今はどうでもいい ちんちくりんはますますひどく泣きだして「やだやだ」と体を捻っていた …や…やばいんじゃないのか…… ちんちくりんは猛さんを呼ぶだけの餌だと思ってた だから須王もちんちくりんに危害は加えないって言ってたはずだ… なのに… ちんちくりんは動かない体を精一杯動かして暴れている むくむくと罪悪感が湧きあがってきた ちんちくりん…ホントは関係ないのに… そんなちんちくりんの下着に奴らが手を掛ける 「ま、待ってください!!」 「あぁ?」 考えるより先に体が動いてしまった 須王にジロリと睨み付けられる ブルッと鳥肌が立って涙が出そうだった ちびりそう… 「猛さ…よ、吉田が来るまでそいつに何もしないって言ったじゃないですか!!」 「…………」 自然と声が震えた ちんちくりんの口が小さく「わかばちゃ…」って動いたのがわかった 相変わらず情けない顔だ なんかもう怖くてふらふらする……ダメかも…… でも抗議した効果はあったのかあいつらはちんちくりんのひよこパンツから手を離した 須王がこっちに寄ってくる 足ががくがく震えた 「あぁ?んだよ…」 「あの…そいつ…」 「あぁ!?聞こえねえよ!!」 「ッ!!」 「若葉ちゃん!!」 須王に腹を蹴られて後ろに転げる じわっと涙が滲んだ ちんちくりんが悲痛そうな顔をする 「そ…そいつには何もしないって言ってたじゃないですか!!」 勇気を出して大きい声を出してみた でもやっぱり怖くて足がすくんだ 「あ?なんだお前?こいつに何しようがオレらの勝手だろ?」 「でも…」 「ったく、しつけーなぁ!!」 「ッウ…」 また腹を蹴られて鈍い痛みが走った 床に転がって痛みにのたうつオレを見て満足したのか須王がちんちくりんのところに戻ろうとするのが見えた 痛い…ズキズキする…でも…… 「待って…ください…」 「………」 またこっちを睨み付けてくる でも床に這いつくばったオレには見えなかった 「そいつ…に…なにも、しない、んじゃ…なかった、んスか……」 「気が変わったんだ、よっ!!」 「うぐっ…!!」 今度は頭を思いっきり蹴られた 脳が揺れるような、そんな感覚がしてくらくらする… 「…ま、って……」 「まだ言うのかよ!!しつけーよ!!」 そうやって動けなくなるまで須王やその仲間に好きかってされた 蹴られて、殴られて…後半はもう覚えてないけどとにかく体が動かせなくなるまでぼこぼこにされた その間ちんちくりんはずっと若葉ちゃん若葉ちゃん言ってた気がする 意識が遠くなる あ…だめだ…もう痛くなくなってきた…… そのままどうしても眠くなってオレは意識を手放した

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