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オレに靡かない女

それは今から5年ぐらいさかのぼる… 4月 入学式、新学期、新学年… まぁいろいろ新しい生活のスタートって人が多いと思う でも別にオレにとってそれはそんなに一大イベントって言うわけではなかった 「銀くんと中学も一緒で…私嬉しいな…」 「んーせやなー…」 オレ、頬付銀も近所の中学の入学式に向かってた 中学も一緒でって…受験するやつら以外皆同じ学校行くんやから一緒にきまっとるやろ… オレは小学校にいたころから大人っぽくてカッコいいわねっていろんな人に言われとったし正直自分でもそう思うし実際そうや 身長もちょっと高めやったし顔も良かったし勉強もできて素行も良かった 小学生でこんなのもどうかと思うけどモテたし中学に入ってもきっとそうなんやろうな~とおもっとった 「ねぇ…ちょっとあの新入生の子かっこよくない?」 「え~あの子新入生なの?身長高いねー」 ほら…やっぱり… 入学初日でオレは有名になった 体格がいいからいろんな部活にも誘われたしいろんな人に話しかけられた あんまりべたべたされたり彼女ずらされるのはウザったくて好きじゃないけどでも好かれる分にはいろいろ便利だし悪くないと思ってたから結構女子には思わせぶりな態度を取ってみたりもしてた そんな感じで入学してから3か月ぐらいしたときに同じクラスの女子に告白された グダグダ色々しゃべっとったけど要約すると好きだから付き合って欲しいってことだった それだけ伝えて返事は今じゃなくていいとか言っていなくなった 小学生の時にも告白まがいのものはあった「好き」って言われて「付き合って欲しい」とか言われて… でも所詮それって付き合うって意味だってよくわかってないんやろうしよくある少女マンガやドラマの真似やろ? 付き合ってるって体が少女マンガの主人公と似てて大人っぽくてそれで周りの奴らから頭一つ抜けてる気分になれて…って アホらしいからそう言うのは全部適当にあしらって断っとった でも今回はオレも中学に上がった 体もだんだん大人に近づいてきて、早いやつだったら中学の内に童貞卒業するやつもいるってなんかの本で読んだ だからいいかな…って思った 別に今すぐヤりたいとかそう言うのがあるわけでもないし正直今の状態でもオレが本気でヤりたいと思えばできないことではない ただお試し的なそう言う気分でそれをオッケーしようと思った 何事にも経験は大切ってそう言う気分やった そんなときにあいつにあった 「君だよね?頬付クンだよね?」 「……せやけど…?」 「……ちょっと、私先輩なんだけど…」 「…?…やから?」 「敬語使いなさいって言ってんの!!」 「えーめんどーええやろ?センパイ?」 「いいわけないでしょ?」 それがオレと静香の出会いやった オレが媚びても動じずはぁ?って顔でこっちを見返してきたまずそこにちょっと関心を持った 『オレに靡かない女』 それが静香の第一印象やった

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