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私の誕生日
そうやって楽しい夏休みを過ごした
銀は私と同じ高校に入るって決めてたし成績も充分合格圏内だったから焦ることもなくて一緒に夏休みを過ごしていた
そしたらあっという間に私の誕生日一週間前になった
去年は銀がネックレスをくれて一緒にちょっといいレストランでご飯を食べた
だから今年もちょっと期待してる…
「ねー銀今週末どうする?」
デートの時にさりげなく訪ねてみた
私の誕生日は今週末でもうすぐそこだった
「あーごめん、今週末用事あんねん」
「……え…」
銀が申し訳なさそうに笑って言うその言葉に固まった
用事…?
「え…っと……そ、れは…どうしても外せない用事…?」
「せやねん」
「そ、そっか…」
思わずがっくり肩を落としてしまった
……別に銀が誕生日を忘れてるってわけじゃないし…どうしても大事な用事でその日だけはどうしてもだめなのかも…
でも…
それって彼女の誕生日よりも大事な用事なの…?
気持ちがしゅーんとへこんだままその日のデートは終わったけど銀は何故かその日に限ってご機嫌だった…
こうして私の誕生日のある週末はやってきた
朝からたくさんの祝福メールや電話が届いて家族や友達からプレゼントも貰った
でも銀からはメールの一つも来ない…
いくら用事があってもメールや電話ぐらいしてくれてもいいんじゃないかな…
楽しくて幸せな誕生日のはずなのになぜか胸にぽっかり穴が開いたみたいで全然楽しく感じられなかった…
そんな時、もう4時になるころにケータイが鳴った
銀の番号とアドレスにだけ特別に指定してた音楽だった
『今からうちこれへん?』
それだけの短いメールだったけど胸に開いた穴がじわじわ埋まって行くような感覚がした
………もう…またドキドキさせられたじゃない…
頬が高揚して熱くなる
すぐにメールを返信した
『もちろん!!』
うきうきした気分でちょっとだけオシャレして、去年銀から貰ったハートのネックレスをしてスキップなんてしながら銀の家に向かった
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