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空っぽな生活
それからはずっと空っぽな生活を続けた
目覚ましを使わなくても決まった時間に起きれるようになって決まった時間に決まったことをする生活になった
何故か勉強も特にしなくてもできるようになったし今まで以上に女子からモテた
でも何も楽しくなかった
何を食べてもおいしくない、何しても楽しくない、達成感もない…
兄貴はあれからも「ちょっと気に入った」とかわけのわかんない理由で家に居座り続けとるけど正直関わりたくなかった
何もなかったかのように接してきたけど全部無視した
このころやったかなぁ…
兄貴と間違えられたり似てるって言われるのが嫌で髪をピンクなんかにしてみた
そうやってぼーっと無気力に過ごす日々が続いた
あれから静香はオレを訪ねて着たり校門の前に待ち伏せしにきたりしてたけどそれも全部無視した
静香の前で女子にキスして見せたり抱き寄せてみたりそんなひどいこともした
静香に仕返しをすればすっきりできると思った
でもそれが満たされることはなかった…
「ねーぎんー?最近ずっと校門の前にいるコーコーセイ、銀の彼女じゃないのー?」
「んー…せやな…」
「彼女いるのにこんなことしてていいのー?」
「…せやな……」
「もー最近銀そればっかり!!」
「せやな」
「もぅ…まぁワタシはえっち気持ち良ければ良いんだけどー」
「………」
だけどそれが満たされたように感じる瞬間があった
始めはちょっとしたことやった
静香とこうなってからよく絡んでくる女子の一人に自分の家に来ないかって誘われた
特になんとも思わず行ったら誘われたからヤった
まぁ静香とそうなったところで溜まるものは溜まるからその後も定期的に不特定多数の女とそんな事をしてた
その間だけ満たされた気がした
柔らかくてあったかい体だとか、甘ったるい声だとか、肌の擦れ合う感覚だとか…
そんなものが一瞬だけオレを満たしてくれた
満たされるというより忘れさせてくれた
出も必ず行為の後に静香との幸せがみちてた行為が思い出されて虚しくなった
それでも辞められなくて結局中毒みたいになっとる…
今ヤっとる女もなかなか良かった
同学年の女子でそういうことに後腐れもなくて楽でそれなりにうまくて気持ち良かった
………長い黒髪とか、背格好とか、胸の大きさとか……少しだけ静香に似てた…
そんな風に毎日みだらな行為に染まりきって生活してたけど静香は毎日オレに会いに来た
オレに無視されても、ひどいことされても毎日来た
雨が降っても風が強くても…休みの日なんかは家まで来る
正直ちょっと揺らいだ
それと同時にこんなことで揺らいで許して元に戻ってもいいかななんて思ってる自分に腹が立った
オレの心に負った傷はそんなものじゃないってどこかで思って意地になってた
そしてそのイライラは静香に向いた
「なぁ…毎日来られても目障りなんやけど?」
「……あ…」
3か月ぶりやった
静香はあの時よりもほっそりとやつれて前みたいな瑞々しさはなかった
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