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呪いみたいな
『銀が…嫌なら、もう…来ないよ……』
『………』
やめろ…
『でも、ね…ぎん…』
『………』
…やめろ…言うな……
『銀の事…傷つけてごめんなさい…信じて、あげられなくて…ごめんなさい…』
『………』
『でもね……』
いやだ…!!
『銀…大好きよ…』
「やめろ!!」
ハァハァと肩を上下させながらベットの上で飛び起きる
またや……
首筋をツーッっといやな汗が伝って行った
またあの夢や…
「クソッ…」
ちょうど一か月ぐらい前
オレから静香に声を掛けた
毎日毎日待ち伏せて会いに来るのが嫌でもう来るなって言った
そしたら静香は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらも笑ってあんなことを言った
それ以来ずっとその時のことを夢に見る…
そしてそれ以来静香はパタリとオレに会いに来なくなった
オレは悪くないはずなのになぜか罪悪感で胸がつぶれそうやった
胸がざわざわする…
いろんな女と何度も体を重ねて見たけど今度は忘れることはできなかった
苦しい…
喉の奥が詰まるような、首を絞められるような…
そんな状態がずっと続いてた
呪いみたいに毎晩毎晩……
1月…
もう高校入試まで残りわずかやった
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