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私を選んで…

まだ自分の中でも納得できてない これが正しいことだとも思ってない…でも私はまだ銀が好きなんだ…どうしようもないくらい…大好きなんだ… 「………しず…か…」 「………」 あいつに教えられたマンションの教えられた部屋まで来ると銀が飛び出してきた 驚いたような困ったようなそんな表情の銀にしがみ付く ……ぎん、大きくなったな… もう私が抱き着いても目の前に銀の胸があった 懐かしい銀の匂いがする そのまま銀を押すと銀は何の抵抗もなく後ろに下がってパタンとドアが閉まった 銀が尻もちをついて私もそれを追って銀の足の間に座った 銀…今はここに住んでるんだ… 呑気にそんな事を想ってしまった 廊下や奥のドアから少しだけ見える部屋の様子しかわからないけど部屋の趣味も昔と変わらない ………こうしてる間にもまなちゃんは… くったくなく笑うまなちゃんを思い出すと胸が痛かった でも…そんな事をしてでも…私は銀が好き…好きなの… 「しずか…?」 「………」 また銀が私の名前を呼んだ それだけで泣きそうになる… 「銀…」 「………」 でも… 銀の手を取って自分の胸に当てさせた チャンスなの…最後の… 銀が目を見開いてこっちを見ている どんなにいやしく見えてもそれでも欲しいの… 「………銀……行かないで…」 「………」 「私を、選んで……」

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