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俺おかしい!!

「着いた!!」 「着いたー!!」 きゃーっと健斗と辻くんが手を取ってはしゃいでいる 朝早くに電車に乗って、途中で新幹線に乗り換えて目的地に着いたのはお昼になったころだった 「先輩も若葉も自分の荷物ぐらい自分で持ってください!!」 猛は自分のも含めて3つ分の荷物を持って健斗たちを追いかけながらそんな事を叫んでた 元気だな… 「くぁ…ねむ…」 「……散々寝てたくせに…」 「んー…?」 「……なんでもない…」 さぁっと涼しい風が抜けて行って気持ち良かった なんかもう早く休みたい… 俺はというとずっとこのくそ暑い時期の電車の中で銀に寄りかかられて枕代わりにされてた… 通路を歩く人にはじろじろ見られるし、暑いし…その……緊張する、し… とにかく疲れた… 「じゃーちょっと歩くけどついてきてねー」 「「はーい!!」」 「……荷物は自分で持ってくださいよ…」 志波の先導で一同は歩き出した 健斗と辻くんは新幹線に乗ってた時もトランプしたり新幹線の中歩き回ってなかったか…? その元気が羨ましい… 「まなー…」 「なんだよ、置いてかれても知らないぞ!!」 「楽しみやね?」 「……さっさと歩けよ…」 「照れとるー」 「……うるさい…」 「ふふっ」 まだ寝ぼけてる銀を注意してさっさと行こうと思ったのに振り向いたら不敵に笑う銀の顔が近くにあってドキッとする… 暑い… ここ避暑地で涼しいはずなのに… 「行こ、急いだら海入れるかもやで」 「わっ…」 「ほら荷物持ったるから」 「じ、自分で持つ!!」 俺の持つスポーツバックの持ち手を握った銀の手と俺の手が触れた 手、握られたかと思った… 久しぶりに銀と二人きりになるからかなんだかいつも以上にドキドキしてる気がした 俺おかしい… 「まなー早うー!!」 「お前待ってて遅れたんだろ!!」 銀に呼ばれてかぁっと赤らむ頬をおさえて走った やっぱり俺おかしい…

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