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202号室【猛、健斗】
「わーい!!ベットおーきいー!!」
「先輩ほこり舞うからやめてください」
「猛の布団の2,5倍はあるね!!」
「………ほっといてください…」
紺庄先輩はさっきまで花弁がたくさん乗ってたベットの上に乗っかってびよんびよんっと飛び跳ねている
………どうせ我が家の布団じゃ飛び跳ねることなんてできませんよ…
何故かベットの上にたくさん花弁が乗っててさっき全部取ったとこだった
窓あいてたからかな?それにしてはきれいにベットの上だけに乗ってたけど…
先輩も何も言わなかったし俺も志波先輩は海外暮らしだったらしいし海外ってこんなものかななんて思ってたけど後から頬付先輩に聞いて『そういう』部屋だと知ってめちゃめちゃ恥ずかしかった…
「猛!!着替えよ!!海いこ!!おれね、日焼けするよ!!かっこよくなるよ!!」
「後で痛い思いするの先輩ですよ…」
ベットからおりてがさがさと嬉しそうにバッグを漁る先輩をほほえましく思いながら眺めた
オレも荷物開けよ…
ちなみに水着はさすがに唯一持ってた一度も使ってない中学の学校指定の水着を持ってくるわけにもいかずちょっとだけバイト代を使って安めの海パンを買ってきた
洋太から借りたスポーツバッグを開く
母さんがバッグも買ってくれるって言ったけど洋太の昔使ってたスポーツバッグで十分間に合った
つくづく貧乏性だなと思うけど別に特に嫌でも不自由でもなかった
バッグならオレのより理沙のを買ってやればいい
最近もうランドセルじゃいやだって言いだしてたはずだ…
オレは小6まできっちりランドセル使い切ったけど…
そんな事を考えながら水着や着替えの入った袋を引っ張り出すとバッグの内側のポッケから何かが転がり出て来て床に落ちた
…?…飴?
小さい袋に分けられたそれを拾い上げる
洋太が出し忘れてたのか?
「!?」
拾い上げてそれを確認してギョッとした
コ…コンドーム…!!
それが入っていたポケットには小さなメモも一緒に入ってて姉貴の字でこう書かれてた
『健斗くんとの素敵な一夜のために、健斗くんに「なに味が好き?」って聞いたらイチゴって言ってたのでイチゴ味にしときました、そして一夜分と言っても一個じゃなくてたっぷり入れてるのでたっぷり使ってください by 雫』
…………………
………姉貴……!!
そのメモに書かれてた通りポケットを見ると大量のそれが入っていた…
そんなにしねえよ!!
『追伸後輩君も行くと後輩君に聞いたので分けてあげて…』
分けねえよ!
思わず姉貴が勝手にバッグに詰めたそれと一緒にメモを床にたたきつけた
若葉にまで何させようとしてんだよ…!!
「ねぇー…猛…」
「わあああああああああああ!!!!」
「うわああああああああああああああ!!!!」
突然声を掛けてきた先輩に驚いて床にたたきつけたそれとメモをバッグに押し込んだ
おれより先輩の声の方がでかいし…
ばれてないだろうな…
「びっくりしたぁ~猛やめてよ~」
「………」
よかった…ばれてない…
「ほら、早く水着着なよ…海いこ?」
「………ウス……」
すでに準備してうずうずしている先輩に急かされてとりあえず水着に着替えてパーカーを羽織りビーチサンダルを履いた
部屋を出ると紺庄先輩が自然にオレの手を握って後ろにくっついてくる
オレと目が合って先輩はにこっと笑った
………
さっきの「アレ」の事もあってか今日そういうことをするのかなんてどうしても考えてしまう
先輩…いつも子供っぽい顔で無邪気に笑うからそのギャップでエロい顔とかすごいクルんだよな…
柔らかい先輩の手の感触を確かめながらそんな事を思った自分にハッとして頭を振った
………ムッツリかよ…
自分でもそう思ってしまった…
「猛、楽しみだね!!」
「……ですね…」
ぎゅっとオレの手を握りなおす先輩の笑顔がまたあんなエロい表情になるかもしれないと欲情したのはナイショだ
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