「かちー!!」 「うわぁー!!また負けたッスー!!」 「……ふぁ…もうやめましょうよ…」 夜の11時過ぎ… 紺庄先輩と若葉によるトランプ大会が繰り広げられていた 志波先輩は眠いとか言って早々に部屋帰っちゃったし… 正直俺ももう意識飛びそうなんスけど… 「もう一戦!!リベンジマッチッス!!」 「いいよ!!若葉ちゃんまだおれに一度も勝ててないけどね!!」 「もう駄目です!!明日もあるんだからもうおしまいです!!」 「えー!!」 「ぶー!!ケチー!!」 「ほら、早く若葉は帰れ」 「えー…じゃあリベンジマッチは若葉ちゃんの部屋で…」 「先輩はもう寝てください!!」 「あ、じゃあおれがここに泊まれば…」 「帰れ!!」 なんやかんや大騒ぎして11時半やっと若葉を部屋に帰らせた 疲れた… ぼふっとベットに体を沈め腕で目を覆う ホントに疲れた… 「……猛？」 「……先輩？…」 ふいーっと一息ついてるとオレの隣に手を着いて顔を覗き込む先輩が見えた なんでだろ？…ちょっとシュンとした顔をしてる… 「…つかれた？」 「そっすね…」 「ごめんね？」 「別に…先輩と若葉のせいだけじゃないですよ」 「うん…」 そう言うと先輩はオレの隣に丸まって横になった オレの腕に頭を乗せてやっぱりちょっとシュンとしてる 「学にこうされると元気出るって…銀が言ってたから…」 「………」 「元気出る？」 あーもう… きゅっとオレの着てるTシャツを握って上目づかいで先輩は小首をかしげる かわいすぎッス… ごろんっと寝返りをうって俺も先輩の方に体を向けて横になった 先輩が？マークを頭に浮かべながら少し潤んだ大きな目でオレを見上げる 柄にもなくドキドキした…