「ふっ…う、っぐぅ…えぐ…うぇ、ッズ…」 「…………」 「うっ、うぇぇ…ぐずっ…」 「……なんで泣いてんの…」 「ご、ごめ…ごめんなさ…」 「なんで謝るの？」 正直ちょっと焦った なんで自分でもこんなに焦ってるのかわからなかったけど… 「せ、んぱい…がぁ…ぐずっ…おこっ…おこって、る…からぁ…」 「………」 「うぇ…ぐずっ…ふぇ…」 ふぅーっと息を吐いて自分を落ち着かせる なんでこうなった… そもそも教えて欲しいって言って来たのは若葉ちゃんだ、俺もヤれたらラッキーぐらいに思ってたけど直前でなんだか乗り気じゃなくなった でも若葉ちゃんがしつこいからして…そしたら思いのほか好物件でちょっとテンションあがっちゃって… ………はぁ……いつもならここで泣かれたってやめたりしないんだけどな… ……なんか調子狂う… はぁっと溜息をついて若葉ちゃんの顔を見た 「……別に…怒ってないよ」 「…ふぇ…ぁ…だってぇ…しり、いた…く…して…」 「……別にしたくてしたわけじゃないし…」 「で…でも……」 「もう、うるさい!!」 「ひっ…!!」 あー…もう萎えた…元から勃っては無かったけど 若葉ちゃんにぽいっとサイドテーブルに乗せてた薬のチューブを投げて背を向けてベットに横になる ちょっとよさげだったからってこんなガキ相手にするなんて俺もどうかしてた… 「それ、塗っとけば…」 「え？…え…？」 「俺、もう寝るからうるさくしないでよ…」 そう言ってしばらくすると若葉ちゃんがごそごそとベットから降りて行く音がした …………さすがにこんなことされたらいくらバカでももう寄ってこないでしょ… ……もう…寄ってこないのか…… ホントはわかってた… 若葉ちゃんの泣き顔を見て焦った理由も、直前になって急に乗り気じゃなくなったわけも…… でもそれに気づくのが嫌だっただけだ 俺が好きで大事に思ってる物は、beautifulな自分と、cuteな学と、coolな銀くんと、あとは…まぁお金とかセックスとか？ とにかく綺麗な物、美しい物、強い物、気持ちいコト… だからやっぱりそれらは手放したくないしもっと欲しい 俺のセフレは皆カッコいい、かわいいしお金もある人たちで皆俺の事が大好きで俺の言う事なんでも聞いてくれる でも別に若葉ちゃんはそうじゃない… ただの銀くんと学の後輩の後輩ってだけだし、まだ出会ってちょっとだし、貧弱だし、うるさいし、別に俺の事好きってわけでもなければ、ちょっとちんこが大きいだけでセックスなんて経験ないし、お金なんてあるわけがない そんな若葉ちゃんが俺のきれいな物でそろえられた自慢のコレクションの中に入るなんてプライドが許さなかった 別に『好き』とか『恋』なんてものじゃない………と思う… だって俺銀くんと学が好きだし… …………………………… あーもうめんどくさ!! もう考えるのやーめた!! 明日帰って、おいしい物食べて、とっておきの学のパンツおかずにオナニーして、眠れば忘れるって、若葉ちゃんなんて…もうあっちから寄ってくることもないんだし………ちょっとあの巨根包茎は惜しいけど… フンッと鼻を鳴らして布団をかぶった 正直この時まではまだばっちり若葉ちゃんなんて忘れ去ってまた俺のきれいなコレクションだけ大事にする生活に戻れる自信があった なのに… 「せ…先輩…？」 「…………」 「………眠っちゃったんスか…？」 「…………」 「……先輩…？」 「寝てないけど…」 「あ、の…一緒に寝てもいいッスか…？」 「……………」 若葉ちゃんはまた寄って来た