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番外編 ハッピー?バレンタインデー⑫

「…悪い、彼方…晩御飯の残り後で食おう…」 「え…、何?どうしたの…?」 「もう無理、俺はもう限界なんだよ。」 そう言ってじりじりと彼方に詰め寄る。 「なに…?おい、何か喋れよ……こわ…、怖いって…っ、」 彼方は訳が分からず俺から逃げるように後ずさったが、勿論そんなことは許さないし、こんなに煽ってきたのは彼方の方だ。 俺は逃げる彼方の手首を掴み、逆に自分へ引き寄せた。 へぶっ!なんて不細工な声を上げながら倒れ込んでくる。 そしてそのまま腰をつかんで、彼方を抱えあげた。 「よし。ベッド行くぞ。」 「はぁ!?//////よし。じゃねぇよ!!ダメに決まってんだろッ!!!」 「…なんで?」 「こっちの台詞だわ!今の流れでどうしてベッドになるんだよ!!ド変態!!エロ親父!!!早く下ろせよッ!!」 バタバタ暴れながら彼方がいつも以上に罵声を飛ばしてくるが、今の俺にはなんて事ない。 彼方の声など何処吹く風でガッチリと腰を掴んだまま寝室へと進む。 「そうだ、俺はエロ親父だ。だからヤらせろ。」 あまりにも暴れるので、俺がいっそ開き直ってそう言えば、彼方は真っ赤な顔で口をぱくぱくとして 「あっ、あり得ない…!!折角、折角俺が気を使って……ッ、マジさいてぇっ!!!」 羞恥なのか怒りなのか、プルプル震えてもはや彼方は涙目だ。 「よしよし、良い子だから一緒に気持ち良くなろうな。」 「~~~~っ、しねッ////////」 俺は歩く勢いのまま彼方をベッドに押し倒し、上に覆い被さった。 彼方の細い腰からズボンが落ちないように、キツく締められたベルトに手を掛ける。 ガチャガチャと耳障りな音が鳴った。 何時もより性急な行為に、慌てた彼方が手を遮り声をあげた。 「わっ、わッ、待って…、待って…ッ///////」 「わり…、今日まじで余裕ないわ…ッ」 だから逃げないで。 荒い呼吸のまま彼方を見つめる。 白い肌を首筋まで染めた彼方の、ベルトを押さえる手に、固くなったそれを押し当てた。 ビクリと身体を揺らした彼方は暫しの沈黙のあと、観念したように身を投げ出して片手の甲で目元を隠した。 「……かった…、分かったから……優しくして……ッ/////」 ベッドに広がる金髪。 ちらつく白い肌と、そのいじらしい仕草に眩暈がする。 今の一言で俺を煽っていることに、きっと彼方は気付いていない。 「っ、…善処はする。」

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