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第19話

次の日、昨日は結局眠れなくて、精神的に疲れてるのか少し体が怠い。早めに家を出て組に向かい幹部室でコーヒーを飲みながらぼーっとしていた。 するとしばらくして命がやってきた。 「……げっ」 「げって何だ。」 俺の姿を見て眉を歪めた命に失礼なやつだと顔をそらす。 「何でお前が無理するんだ」 するとそんなことを言われてため息を吐いた。 「…何の話だ」 「惚けんなよ。」 そしてなぜか胸ぐらを掴まれる。別にどうとも思ってないけれど、何故か異様に笑えてきて口元だけでふっと笑った。 「……いちいち鬱陶しい」 「お前がそんな情けない顔してるからだろうが」 「お前のそういうところが昔から大嫌いだ」 そう言って胸ぐらから手を離させる。ただの八つ当たりだとわかってるけれど、その言葉は止められなかった。 少ししたら気持ちは落ち着く。さっさと仕事を終わらせようと命を無視して作業を始めた。

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