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第24話
「ん…」
目を覚ますと自分のベッドで寝転がってた。んーと寝返りを打つと抱き心地のいい…
「お前、ここで寝てたのか。」
「…大和、おはよぉ」
「おはよう。」
「覚えてるー?お酒飲んでソファーで寝てたからここに運んできてあげたの。」
「…ああ、悪かったな。」
「ええよ〜」
隣には八神がいた。寝返りをうった拍子に抱きしめてしまって、咄嗟に八神から離れて、よく眠れた…とすっきり起き上がる。
飯食わないとな…とベッドを抜けようとすると腰に八神の腕が回された。
「離せって、お前も飯食うだろ?」
「うん、でも、ちょっと待って?」
「何だよ…」
すると腰に額を寄せて小さく息を吐いた八神は俺を見上げてニコリ笑った。
「嘘でもええからさ、付き合わへん?」
「何言ってるんだお前は」
もう八神の発言には驚かなくなった。
八神の髪をガシガシ撫でて「何かあったのか?」と聞いてみる。
「ちょっとね…あかん?」
「………」
無理だって言ったら八神はどう思うのか。やっぱり何かあったのかもしれない、最近八神はセックスしろだとか、なんとか、そう言うのが多かったから。
「…寂しいのか?」
「んー、寂しいけど、ちゃうねん」
「何が?」
「…俺さ、他校のヤツに付き合ってくれって言われてんねんけどさ、全くそいつには興味なくて、嘘で『付き合ってる人がおる』って言うてんやん、そしたら『そいつを連れてこい』って言うからさぁ…」
「いや待て、だからって俺を連れてく気か?」
「そうやで?」
当たり前だろ。というふうに見上げてくる八神に心の中でため息を吐く。
「…あのなぁ、俺は男でお前も男だ。変に噂流されてお前が後々面倒なことになるぞ。」
「それは大丈夫。…なあ、お願いやから、もうあいつ嫌やねん!!」
「いいって言うまで離さへんからな!」と言って俺の腰に回してる腕の力を強めた八神。別に俺は八神がいいならそいつの前に行って付き合っているフリをすればいいだけだし、構わない。
だから「わかった」と言うと腕の力は弱まりすぐに解けて「ありがとぉ」と言われた。
「あー、あいつから解放される思うと嬉しいなぁ〜」
「そんなに嫌だったのか?」
「嫌や!あいつだけはほんっまに嫌いや!」
「…わかったわかった。飯食うぞ」
そいつは一体どんなヤツなんだろうと頭の中で想像を膨らましてた。
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