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第31話

「…は、えっ?」 「悪い」 「いや、悪くないけど…ちょっと、わからへん。」 「何が」 「…今のってさ、俺が好きってこと?俺のこと好きになってくれたっこと!!?」 目をキラキラさせて俺の手を振りほどき首に腕を巻きつけた八神は嬉しそうに笑う。 「好き?なあ、好き?好き言うて?」 「…好き」 「もっと言うて?」 そのまま抱きつかれて、なんだか恥ずかしくなる。けど八神が笑うから、俺も八神の背中に腕を回してフッと笑った。 「なあなあ、付き合ってるでええねんやんな!!」 「…………」 「え!!?なんでうんって言うてくれやんの!?」 「わざわざ、改まって言うことじゃねえだろ」 「嫌!言うて!付き合ってるでええのん?」 「…いい。」 わざわざ言葉にするのは恥ずかしい。八神から離れて冷静を繕い、さあ飯を食おうとキッチンに行く。 「俺も行く〜」 「来るな」 「もぉ、照れ屋さんかっ!」 「縛ってそこら辺に転がすぞ」 「え、待って。さっき俺のこと好きって言うたやんな!?」 どうやら奴は少し調子に乗ったようだ。 「で、さっきの話だが。」 「ん?何やっけ。」 飯を食ってる最中。こいつもう忘れやがったのかと少し呆れる。 「若の高校と一時休戦って話だよ」 「ああ、あれね。…うん、わかった!俺も無駄な喧嘩したないしねぇ」 ケフ、と息を吐いた八神はキッチンに消えて、すぐに酒を両手に持って帰ってきた。 「今日は飲むー!!」 「いいけど、程々にしろよ」 「前そこで寝てまうまで飲んでた人に言われたないわ!」 そうしてその日、俺たちの気持ちは通じ合った?のだが…。

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