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第41話 琴音side
「えらい睨まれるなぁ、俺。」
「そりゃあ、敵だったわけだしな。しかもリーダー」
「いうてハルのとこと喧嘩したこと一度もないんやけどな」
「それはまあ…何でだろうな!」
ケラケラ笑うハルは、俺と肩を組んで校内のどこかに向かう。すれ違う奴らにハルは「おはようございます!ハルさん今日早いんですね!」ってええ挨拶されてニコニコしてた。
「どこ行くん?」
「放送室だ!」
「何で?」
「全員体育館に集めるんだよ。そこでお前と手組んだこと言うんだ」
「…そんなん、すれ違ったやつに集めてくれって言うたらええやん」
「俺には小学生の頃から放送室を好きに使うっていう夢があるんだ!邪魔すんな!」
「夢小さすぎるやろ。え、ていうか今まで使ったことないん!?」
「ない!!」
俺は驚いて口をポカンとあけてしまう。
ああ、そうかそうか。と連れられるがままに放送室に向かい、何をどうしたら放送できるんかとか何も知らへんハルの代わりに俺が設定してやる。
そしてハルが「いいぞ」と言ったタイミングでピンポンパンポーンと音を鳴らしハルの持ってるマイクをオンにした。
「お前ら!!今すぐ体育館に集合だ!!」
キーンという音とともにハルの声が響いた。「切っていいぞー」と言われスイッチをオフにし、ケラケラ笑うハルに引っ張られて体育館へと向かう。
「罵声浴びせられるの覚悟しとけよ!」
「罵声とか、どうでもええわ!」
俺もハルにつられて笑う。今ハルとこうして走ってるのがすごく楽しかった。
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