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第45話 早河side
夜、家に帰るともういるだろうと思ってた八神はいなくて、いつも言ってくれてた「おかえり」がなくて少し寂しく思う。
俺が帰ってくるときにはもう組に若はいてケラケラと笑っていたから、若と何かあったわけではないとは思う。だからそんなに心配することもないんだろうが…
気になる。
携帯を出して八神に今どこだとメッセージを打った。けれどそれには一時間経っても返信がなくて。一人で飯を作って、食って風呂に入ってソファーに座りテレビをつけてボーッと時間を過ごす。
遅くなるとき、前は連絡くれたのにな。とか思いながら面白いと思える番組がなくてテレビを消した。
あと一時間で日付が変わる。先に寝ようとベッドに行きゴロンと寝転んだ。
***
「大和、ごめん」
って耳元で聞こえてゆっくり目を開ける。すると悲しそうな、寂しそうな、そんな表情をしてる八神が目に映った。
「…今、帰ってきたのか?」
「うん」
「大丈夫か?」
「何が?」
「何か、あったんじゃないのか。」
「ううん、後輩に連れ回されとっただけ。連絡もしやんとごめん。」
「何にもなかったんならいい。そんな顔するな」
八神に腕を伸ばし後頭部に手を当てて引き寄せる。いつもの八神の匂いと、ほのかに香るタバコの臭い。
「タバコ臭いやろ、風呂入ってくるな」
「ん…」
触れるだけのキスをして離れていった八神。風呂から戻ってくるまで起きてようと八神が部屋を出て行ったのを確認してからゆっくり起き上がった。
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