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第53話
昨日はそのまま眠ってしまったようだ。目が覚めてまず風呂に入ろうと起き上がると「ん…」と八神が声を出す。どうやら起こしてしまったらしい。
「悪い」
「…んー?…風呂入んの?」
「ああ」
「俺も、入る」
「風呂沸かすから待ってろ」
下着とスウェットを履いて部屋を出て浴槽をササッと洗い風呂を沸かすボタンをピッと押した。
部屋に戻ると何やら焦ってる八神。「どうした?」と聞くとヘラリ笑って言った。
「腰痛い」
「………」
「抱っこしてー!風呂一緒に入ろ」
一度頷いて風呂が沸くまで少し待つ。その間八神はやたらと俺にくっついてきて、ふふふと笑っていた。
「好き〜」
「ああ」
膝枕をしてやりながら髪を撫でてあくびを零す。
「あ、風呂沸いた」
「入るか」
風呂が沸いたと合図が鳴って八神を抱き上げ風呂場に向かった。
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