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第59話
少し眠って目が覚めた俺はまだまだ深く眠ってる八神を抱き上げてベッドに運んで寝転がった。
八神の顔にかかっていた髪を退けてそっと抱きしめる。
一人になんてさせやしないと心の中で思う。
あんなに震えている八神を見るのは2度目で可哀想に思えた、助けてやらないと、いつか八神自身が崩れそうだ。
「大丈夫だからな」
眠る八神にそうやって伝えても伝わりはしないってわかってるんだけど。
ゆっくり八神の口角が上がった。それは気のせいかも知れないが。
「好きだ」
そう呟いて強く抱きしめる。
それはもう俺の一つの安心材料になっていた。
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