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第120話

「痛いか?」 「痛いに決まってるやろ」 宗ちゃんに火傷を冷やしてもらいながら、出されたご飯を食べる。 「もうこういうのやめて」 「あ?」 「…嫌なことは口で言うてくれたらいい。わざわざこうやって痛みで覚えるなんて、俺は動物やないやから」 「…俺はうまく自分の気持ちを伝えることができない」 「でも、やからってこんなんされたら俺は宗ちゃんのこと嫌いになるだけ」 そう言うと唇をガリッと、血が出るくらい噛んだ宗ちゃんに慌ててそこに手を伸ばす。 唇に触れて血が出てるそこをなぞれば痛かったのか宗ちゃんが顔を歪めた。 「痛いやろ」 「…ああ」 「俺も痛かった」 「…悪い」 ご飯を食べるのもそこそこに宗ちゃんを押し倒して上に乗る。 「痛いことした宗ちゃんにお仕置きしたげる」 「…いらねえよ」 まあ、そのあとすぐに立場は逆転したんやけど。

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