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グループの女の子達から嫉妬の炎をメラメラ燃やされてる気がするが、断じて俺は何もしていない。勘違いしないで欲しいのだが、全部勝手に有紀がやってるだけだ。 不穏な空気の中ケーイチは自ら一番大変そうなカレーを担当すると言って、それに残りの二年生三人が手を上げ、残った二年生の女子二人がサラダ担当となった。 ケーイチのリーダーシップのおかげで、すんなり担当決めが終わってしまった俺たちは、それじゃあまた当日に、と言い合って解散した。 体育館にはまだグループに分かれて話し合ってるところがあったので、俺たちも佳威のところが終わるまで体育館で待つことにした。 「振り分けの用紙見た時に、もしかして仲良いのかな~て思ったけどこれ程までとはね」 ケーイチが苦笑いをしながら俺に言う。 「用紙に書いてたのか?ちょっと、見せてくれ。…………あー、ほんとだ」 用紙を受け取って23の数字の部分を一人一人確認すると確かに、そこには黒澤有紀の文字があった。 「有紀は俺がグループに居るって気付いてたのか?」 隣で相変わらず体をくっ付けたまま離れない有紀にそう問いかけるとコテンと首を傾げた。 「ううん?俺はリカコちゃんに23番で一緒だよって言われてついていったらリクが居たの」 「あっそ…」 どいつもこいつも、どうして俺の周りにはこうもモテる男ばっかり寄ってくるんだ! しかもそのリカコちゃんとやらは有紀と一緒なことに胸をときめかせていたかもしれないのに。すまん、リカコちゃん… 先程居た一年生の女子二人のうちどちらかに心の中で謝る。どっちがリカコちゃんだったんだろう。 「そういえばどうしてリクはここにいんの?もしかして最初から居た!?」 「ああ、いや。俺は最近ここに転入してきたんだよ。ちょうど…二週間前くらいだったかなあ」 「二週間も前から居たの!?うそ!?なんで言ってくれなかったのお~!!」 有紀が大袈裟じゃないのかと思うくらいビックリしたあとショックを隠し切れないという顔で俺を見つめてきた。 「有紀の連絡先知らないし。てか、そもそも俺もお前がここに居るなんて知らなかったんだよ」 「ええええええ?じゃあ今交換しよ!すぐしよ!携帯出して!」 急かすように手を出してくる有紀に苦笑いを浮かべながらも、俺は自分の携帯を出す。 ケーイチ達と交換したSNSアプリを開き、同じように有紀とも連絡先を交換し合った。 「やば、携帯にリクの連絡先がある…感動!」 何に感動したのか不明だが、有紀がそれはもう嬉しそうに目を輝かせながら自分の携帯を見つめていた。 そこまで喜ばれると俺もなんだかちょっと嬉しい。

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