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後ろから有紀狙いのリカコちゃんが飛び出してきて、川北さんに抱き着いた。反動で川北さんの大きな胸がたゆんと揺れる。
多分その場にいる全員がそこに釘付けになったはずだ。
俺と山下くんだけじゃないと断じて思いたい。
「まあ、こういうわけだ。川北の友達がここにいるっていうから、ついでに一緒に来たんだよ」
リカコちゃんと戯れる川北さんの様子を見ながら、佳威が頭をかきながら言った。
「そっかそっかー、佳威がねえ」
ケーイチにしては珍しくにやにや笑いながら佳威を見上げている。佳威はケーイチに向かってチッと舌打ちをすると、川北さんに向かって少しぶっきらぼうに言った。
「じゃあ、俺はこっちに居るから。またあとでな」
「あぅ…っはい!光田先輩ありがとうございました!」
勢い良く腰から深々とお辞儀をして川北さんはリカコちゃんと友達の元へ歩いて行く。
そんな川北さんの後ろ姿を見ながら有紀が、ぽつりと呟いた。
「相変わらずおっぱいデケ~」
「…有紀、お前な……」
「佳威クン好きそー」
「は?」
「おっぱい大きい子好きだったよね!?」
「まあ、大きいに越したことはねえけど」
「お、……」
有紀の言葉に恥じることなく答えた佳威に、俺は言葉を詰まらせた。
なんだその余裕のある発言は。
ちなみに俺は大きかろうが小さかろうが気にしないぞ!
「どしたのリク。………てかさ、あの子Ωだったよね?佳威くんチャンスじゃん!」
「何がチャンスだよ。お前こそあんな感じの女子、好きだったろ」
「えー、まあ確かに好きだけどお…俺はもう少し気が強そうな方が好きかなー?」
なんだかんだ言いつつお互いの好みを知ってるという実は仲良んだろ疑惑が出て来たが、それよりも気になるワードに俺とケーイチは驚いて顔を見合わせた。
そしてケーイチが佳威に向き直って口を開く。
「Ωって…佳威あの子は平気だったの??」
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