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それにしても変な感じ…すごく変な感じだ。 いつも出す部分から、出すものより大きいものが入ってくる…って、あああ!全然ロマンチックな例えが出てこない! 早くも自分の国語力に限界を感じているが、とにかく圧迫感と異物感が凄い。 「あ…あ、春さ…うう」 「安成、息止めないで」 「っ、うん」 大好きな人のものが時間をかけて、確実に、どんどん俺の最奥へと侵入してくる。外側から内側に押し開かれる経験したことのない感覚にゾクゾクと全身が痺れた。毛髪が静電気で浮き立つような感じがする。 「アッ」 強くない力加減で奥まで押し込まれ、意識せず比較的高めの声が漏れた。恥ずかしさでさらに体温が上がり、密着した体が風邪で発熱しているみたいに熱い。 「は、あ…」 「全部入った」 「ほ、ほんと…?」 「うん。わかる?」 体の中で自分の意思とは違うものが静かに動き、春さんを受け入れた事を認識できた。 うわ、あ…スゴイ。 春さんが俺の中にいる。文字通り一つになってる。 あんなにも怖いと避けて来て、突然なんの前触れもなく恋人になった――俺の大好きな人のものが体内にある。 激しく動かされてるわけでもないのに、気持ちいい程の鳥肌が立った。 「安成、大好き」 耳元で響く耳障りのいい低音。その声も、言葉も、いつも俺を喜ばせてくれるんだ。 「俺も…大好きだよ」 「…これ顔見れないから、今度は前からしてい?」 「…うん。色々…いっぱい俺に教えて…?」 「………」 「アイタッ」 経験値の差があり過ぎるから思ったことをそのまま口に出しただけなのに、春さんの頭がゴツンと俺の肩口に落ちて来た。サラリと触れる金髪が擽ったい。 「は、春さん…?どうかした…?」 「ズルイ」 「え、え?」 「…俺以外のとこ、行かないでね」 春さんが甘えるようにその言葉を口にする。 春さんの方こそズルイ。「おねがい」なのに、いつもの少し困るようなお願い事じゃない。 だって、断る理由が何もない。 「行かないよ、…俺は春さんと居たい」 俺は背後にある春さんの顔に触れようと手を上へと伸ばす。 伸ばした手の先へ擦り寄るように、あたたかく柔らかな感触が触れた。

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