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★諒と麻也王子の<悪魔なキス>→19-2
アンコールの二曲目には、濃厚なラブシーンの「マジェスティック・クラウド」を持ってきた。
お約束通りの間奏部分で、自然な様子で黒のシャツの胸をはだけた麻也はちょっとふらっとしてしまったが、
それを諒が抱きとめ、客席に見える角度で深く深く唇を求めてくる。しかし麻也の手は止まらない。
悲鳴をあげている客席は、また息をのんで見つめているのも伝わってくる。
ドラムとベースの重低音、そして静かなキーボードの音が流れる中、
麻也がノイズのような音を間歇的に爪弾くと、
また、背後から諒が抱きついてきて、麻也のはだけたシャツの合わせ目から手を入れ、右耳を舐め…
…そして、キス…
諒に体を預け、首を傾げて恍惚とした表情を麻也は見せ、
それからのぼりつめたような表情からがっくりと首を落とすと、
すくにこのシーンとは対照的な、意外と健康的なリフを麻也は刻みながら軽やかに歩き始め、諒もセンターに戻っていく…
そこで客席のファンたちは、ようやくディスグラならではの、たゆたう妖しいシーンから、
躍動感あふれる熱いライブに戻っていく。
そして、代表曲の「ディスティニー」で、ステージ上に降りてくる巨大な電飾の光に、
キャノン砲から放たれて、会場中にひらひらと無数に降ってくる、ディスグラの名前が書かれた金のテープに、
何千ものファンが両手を広げ、
会場いっぱいにあふれる熱量を、ステージ上のメンバーと一緒に、抱きしめてくれたのだ…
…それは麻也にとっても、見飽きることのない壮大な眺めだった…
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