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★諒に甘えっぱなしの麻也王子→19-6
次の公演地は初めての地区だった。
初日にアクシデントはあまりなかったとはいえ、
本当は知らない土地で二日目というのはメンバーにとっては、
結構ナーバスになってしまうパターンなのだが…
しかし、リハーサルの時から麻也はかなり動けていた。
(諒、ありがとね…)
朝もなるべく遅めにキスで優しく起こしてくれて、
なので、朝食も二人だけがバスの中とサービスエリアで取ることになってしまって。
思えば今、初めての会場のステージで、
ギターの音をチェックしている自分が着ている私服も、諒が出しておいてくれたものだった。
(でも、毎回これじゃ諒も疲れちゃうよ…俺も早くもっと良くならなきゃ…)
…エンジニアたちスタッフと、みんなで音の鳴りをチェックしていたが、
少し古いホールなのに、幸い音響はかなり良さそうだ。
…その時後ろからマイクを持ったまま、
諒が甘えるように両手を肩に回してきてマイクテスト…
その頬にまやはちゅっと軽くキスをした。
すると諒は驚いて素で照れてしまい、
みんなにからかわれていた。
がすぐに麻也の方にキスを返してきて、
麻也はちょっとたしなめるような顔をしたかったが、
やっぱり笑顔になってしまった…
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