7 / 42

★諒に甘えっぱなしの麻也王子→19-6

 次の公演地は初めての地区だった。  初日にアクシデントはあまりなかったとはいえ、 本当は知らない土地で二日目というのはメンバーにとっては、 結構ナーバスになってしまうパターンなのだが…  しかし、リハーサルの時から麻也はかなり動けていた。 (諒、ありがとね…)  朝もなるべく遅めにキスで優しく起こしてくれて、  なので、朝食も二人だけがバスの中とサービスエリアで取ることになってしまって。  思えば今、初めての会場のステージで、 ギターの音をチェックしている自分が着ている私服も、諒が出しておいてくれたものだった。 (でも、毎回これじゃ諒も疲れちゃうよ…俺も早くもっと良くならなきゃ…)  …エンジニアたちスタッフと、みんなで音の鳴りをチェックしていたが、 少し古いホールなのに、幸い音響はかなり良さそうだ。  …その時後ろからマイクを持ったまま、 諒が甘えるように両手を肩に回してきてマイクテスト… その頬にまやはちゅっと軽くキスをした。 すると諒は驚いて素で照れてしまい、 みんなにからかわれていた。 がすぐに麻也の方にキスを返してきて、 麻也はちょっとたしなめるような顔をしたかったが、 やっぱり笑顔になってしまった…

ともだちにシェアしよう!