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★麻也王子の秘密に迫る諒→19-12

 諒はやっと、 「麻也さんのこの状態はじゃあ一服盛られてるってこと? 危ないじゃん…」 すると、ずっとベッドの上で仰向けに寝ていたまやが弱々しくも、怒った調子で、 「…違う。新しい風邪薬のんだら効きすぎただけだよ。」 この言葉に諒はカチンときた。もう麻也に向かって叫ばずにはいられなかった。 「何でいつもの薬のまないの?! ただでさえ体調おかしいのに。 後藤くんにでもいつもの買ってこいって強く言えばいい話じゃん。」 「いつものが売ってなかったから…」 と、麻也は漠然と言う。諒はカッとなってしまい、今度は、 「麻也さんに薬を買ってきたのは鈴木さんか後藤くんでしょ? それは鈴木さんに責任があるってことでしょ? 」 言いながら諒は湧き上がる嫌な考えも持て余し始めていた。が、小出しにでも言わなければ気が済まなくなった。 「でも風邪薬だけでこんな風になるわけないじゃん。 かなり酒も飲まされてるんじゃないの? 」 麻也が自分の意思だけで飲むとは思えない。 さらには真樹たち3人が何かを隠しているかのように押し黙ってしまったのが気になった。 それで誘導尋問してしまった。 「須藤さん、まさか麻也さんを働かせるために変な薬飲ませているとかじゃないよねえ? プラス、俺に知られたくないおエラい人の接待でもさせてんの?」 「諒…」 口を開いたのが真樹だったので、その後を続けられたのかもしれない。

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