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★麻也王子の恐怖の瞬間?→19-13

「真樹だって聞いたことあるだろ? ディスグラはみんなメンバーが可愛いから、 偉い人に特別サービスしてチャート買ったなんて言われてること! 」 「諒! 」 真樹も怒って、諒の真ん前に立った。 「そんな根拠のない陰口、今はどうだっていいだろ! 」 「よくないよ。この人たち何か俺たちに隠してるかもしれないんだよ。 どんな酷いこと隠されてるかわかったもんじゃない。」 ずるい言い方だとは思った。真樹とマネージャー陣を割こうとするなんて… 矛盾しているが、絶対に聞きたくない結果が出てくるのが怖い。 「麻也さんの帰りが遅かったのだって…」 そう諒が言いかけた時、ベッドの上の麻也が、弱々しくも、 「諒っ! いいから服脱がせて! 」 と、高飛車に叫ぶが、諒はいつもと違い、答える気が全く起きなかった。 これを見て真樹が観念したように、 「兄貴、もう俺言っちゃうよ。」 「…いや…」 麻也は拒絶したが、真樹は切り出してきた。 「実はね、諒には黙っているように言われたけど…」 「真樹…」 麻也がなおも制止するのは無視して、真樹は、 「いや兄貴、俺言いたいよ。誤解されてんのやだし。兄貴もそうでしょ? 」 麻也は答えなくなったが、真樹は強い調子で、 「諒、俺たちが隠していたことは、兄貴が薬を飲んでいるってことで…」 諒は言葉を失った。 その自分の様子は異様に思われているのが伝わってきたが、「あのこと」が頭に浮かぶので仕方がない。

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