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★キスの充実を笑われる麻也王子→19-23
「だって…昨夜はキスのとこ、すっごく長かったじゃん…
そこを充実させるためだったのか、ってみんな納得して帰ったと思うけど…」
と、直人は真樹と長身を折り曲げるようにして笑い続ける。
諒はすこしムッとして、
「いやあ、あれは麻也さんを疲れさせないようにと思って…」
と言いながらも、いつしか諒もつられて笑ってしまい…
「でも、みんなそう思ってくれればいいよ。それならそれでいいわ。
ライブでしか見られない<背徳への原点回帰>ってことで…」
上手いこと言うね、とリズム隊は喜んでくれたが、麻也は浮かない顔だ。
あわてて真樹が、
「兄貴…やっぱり念のため、ステージ映えする椅子とか、車椅子とか用意してもらう?」
麻也はためらいながらうなずくと、
「…そうだね。色ボケとか言われてるうちに手配してもらった方がいいかもね…」
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