27 / 42

★電話を待つ麻也王子→19-26

 しかし、やはりその手紙の内容が問題だった。  メンバーが頭を突き合わせて読んでみると、 麻也さん具合悪そうですが大丈夫ですか、とか、 何か差し入れはできないでしょうか、などと書いてあった。  麻也は困ってしまい、 「うーん、バレたか…こういうのはFAXとかメールとかで全国に広がっちゃうよね…」 「追っかけ連絡網みたいなの、ありそうだもんね…」 「さらには追っかけしてない友達にも、もれちゃったりしてね…」 リズム隊も眉をひそめたが、 諒はいつものように後ろから麻也を優しく抱きしめ、雰囲気を明るくするように、 「でも、明日のライブから、元気なところを見せられればいいわけでしょ? ミーティング再開しよう。今夜も麻也さんをゆっくり休ませたいし。」 「色ボケの麻也の方でウワサになってくんないかなあ…」 とメンバーがばらけかけたところで、鈴木が、 「あ、でも、麻也さん、本当に夜の会食、大丈夫ですか? 」 すると諒が話を引き取り、 「一次会だけでしょ?  麻也さんと俺がウーロン茶なら…」 大丈夫だと思います、と言い置いて、鈴木は須藤の部屋へと去っていった。  …その夜は会食も早く終わったので、諒は麻也と一緒にホテルの部屋に帰り、 ダブルベッドの上でゴロゴロしていた。  …が、麻也はどこからかの電話を待っている様子…

ともだちにシェアしよう!