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★諒に実効支配されそうな?麻也王子→19-32
しかし麻也はそこで思い返した。
(でも諒が帰った時にぼんやり状態になってるのも嫌だし…
せめて諒が帰ってくるまでは起きていよう…)
さらには、こういう時だけ実家を頼るのも…親も驚くだろうし…まずは真樹に相談しようか…
そんな風に思いが乱れているうちに、諒が帰ってきてしまった。
「ただいま…なんだ、麻也さん、寝ててよかったのに…」
口ではそう言いながらも、諒は、自分が起きて待っていたことが嬉しそうだった。
「大丈夫なの? 」
「うん、ただの疲れだから…」
しかし、そこで二人は黙り込んでしまった。これがライブのたびに起こるのか。諒も同じように気づいたに違いなかった。
やっぱりそれならせめてオフは…と麻也が口を開きかけたところを、
「どしたの? 麻也さん、言いたいことありそう。遠慮しないで言って…
そう言いながら、諒はベッド脇に座り込んで麻也の手を握ると、
「オフはせっかくだからまったりしようね。まだツアーに体も慣れてないしさ。」
諒の曇りのない明るいどアップが嬉しくて麻也は入院も実家も言い出せなくなってしまった。
でも…
「だけど、諒、俺は諒に休んでほしくて…」
諒の美しい右眉がぴくり、と上がる。
「麻也さん、それ、どういうこと? 」
「い、いやあ、入院とか、実家帰るとか…」
「ふうん、そんなこと、今の麻也さんにできるのかな…? 」
「何でだよっ…」
すると諒は目じりを下げてにんまりと笑い、麻也の前髪にキスすると、ベッドの上にのってきて、
「こういうことできんの俺だけじゃん…」
と、麻也のシャンパンゴールド色のパジャマをたくし上げ、ズボンの方に手を突っ込んできた…
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