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★絶対飲むな、は麻也王子の厳命!→19-33
「あれ? 麻也たん、のーぱんつ自由地帯…なあんだ期待して待ってたんでしょ?
この出しっぱなしは…あー、カタチ変わってくる…」
「あ、だめ、まだ薬のんでないから…」
それを聞いた途端、諒の手がぴく、っと止まり、麻也の苦手な無表情が出た。
「どうしたの? 」
「ううん、何でもないよ。気が付かなくてごめんね。」
その様子は不自然だったが、麻也が薬をのみ終えると、水のボトルをサイドテーブルに置いてくれて…
のぞき込んでくる笑顔で、諒はまた、自分の欲望より麻也のそれを満たすことを優先してくれていることがよくわかる。
「諒…」
「あさっての病院にも俺、ついてくからね。
聞いちゃダメな話なら席外すし。」
「…あっ…」
諒の背に、自分も思わず腕をまわし、パジャマ越しの諒の感覚に、リミッターも外れそうだ。
「麻也たん…」
そう呼んでくれながら、諒の手はあまりにも早く動く…
「…あっ…」
「麻也さん、たまんない…もっとイイ顔見たい…」
でも、ボーカルには…ダメだってば…麻也も本当は、諒の巧みな舌が恋しい…けど…
「諒! 飲むのはダメだってば! ツアー中なのに…
飲んだら乗るなっ! 」
「乗るなら飲むな? 」
「あれぇ?」
「麻也さんはどっちがいいの? 」
なぜか二人で真剣な顔で確認してしまった。そう言われてみると…
「…乗る方が…お得…? 」
なんだよそのお得って…
「いや、諒がたっぷり独占できるじゃん?」
と言いながらも、二人で大笑いしながら、
「乗るじゃなくて乗られるでしょっ」と指摘することのない諒の細やかさに、
麻也は、言葉にはしなかったけれど心から感謝していた…
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