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第6話
「2人が落ち着いて飯が食える家がいいだろ?」
「飯って・・・。」
こんな状態で俺も美織も飯が喉を通るわけがないんだ。
「晴翔、腹が減れば悪い事を考える。だから無理してでも食えよ。どんなに辛くても苦しくても食って強く生きろ。」
「分かったよ。」
「今晩は家に泊まれよ。お前の母親には俺が説明するから心配するなよ。」
「はい。ありがとうございます。」
それより先生は義父をあんなにして大丈夫なんだろうか?
俺が心配する事はなかったのだ。
後から知ったがあの時は殴ったフリをしていたらしく義父に約束をさせていたらしい。
2度と俺と美織に手を上げないと約束を守るなら全てを黙っているそう話していた。
そのおかげで俺と美織は義父の魔の手から逃れることが出来たと安心していた。
そしてあの日から俺は先生に惹かれた。
先生が俺の名前を呼ぶたびに心臓がギュッと締め付けられて身体が熱くなる。
「晴翔、大丈夫か?」
「あっ、はい。」
「顔が赤いぞ風邪ひいたのか?」
先生の手が俺の額に伸びてきて手の甲が額に当てられる。
ヤバイくらいに心臓が激しく脈を打ち息が出来ないくらいにクラクラとしてくる。
先生・・・俺。
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