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第42話

葉月side そのあとは授業に戻る気になれなくて今はほとんど使われていない空き教室でサボることにした 水無月は男が恋愛対象なのだろうか? まさか…その相手が俺? え?どうしたらいいんだろ…ていうか…水無月の親父さんは… 会ったことがある。とても優しそうな頼りになりそうな父親。 水無月をそんな目で見ていた記憶もない 何が…あったんだろう… 俺はバイトを掛け持ちしている とはいえこっちは誰にも話していない。 少しだけ人よりもパソコンが扱えるから副社長をしている父に言われ手伝いをしている ここはIT業界では名の知れている会社。 ゆくゆくは俺もここで働いてほしいと社長自ら打診してきてくれる。 でも俺はお菓子作りが好き。本当はパティシエになりたい。 でも… 俺が副社長の息子だと知るものは少ない。 俺は養子に出されたから父と名字も違うし母親似なので顔も似てない。 養子に出された理由は父の妹が子宝に恵まれなかったから。俺が養子に入ってすぐ出来たのだが我が子と同じように俺を大切にしてくれた だから不満はないし実の両親とも仲違いしているわけじゃない 俺の入っている部署にどうしても好きになれない上司がいる。 いつも下世話な会話をしているので嫌悪感があった。 でも彼はとても仕事が出来るので結局誰も何も言えない。取引先の評判も人一倍いいし仕事はとてもいい仕事をする。 皆が一目を置く人 何か…例えばセクハラされているとか…そんなこといえばただじゃすまない。おそらくよからぬ画像など作られ拡散される。それも誰が拡散したのか特定できないように。ちゃんと計算されて。 彼に逆らえるものはいないし辞めることができるものもいない。それだけの人 昔はこんなんじゃなかった。社長はそういっていた。彼がこうなったのはここ数年のこと。何があったのかわからないが この処分をするため父は俺をここに配属した。それを見つけられるほどの能力が有るものは少なかったしその上司にすっかり絆されてしまっている人がほとんどだから 決定的なものを見つけるために。そして誰も傷つかない方法を探るため 「葉月!こっちおいで」 またか… 「はい」 側に行くと上司に抱きすくめられた。いつもそう。抱きすくめられ膝に乗せられ足や背中などを撫でられる。 「やめてください」 止めるものはいない。むしろこいつに感化され厭らしい笑みを浮かべるものが多数だ 「相変わらず連れないねぇ」 「俺男に興味ないですから」 「ざーんねん。まぁそんな子を屈服させる過程も楽しいけど」 気持ち悪い笑顔を浮かべながら俺の内腿を擦る 「やめてください」 「そうだ…いいもの見せてやるよ。その気になるかもしれないよ?」 「結構です」 断るも上司は俺をがっちり片手で抱き締めたままパソコンを操作する。この人は華奢な見た目とは裏腹にかなり力が強い この人が楽しそうに画面を俺に見せる。 そこには辱しめられる男の姿。 綺麗な顔立ちで快楽に耐える美しい姿があった。 男でまさか反応するなんて思わなかった。それほど妖艶で美しかった 「ほら…いいでしょ?」 上司は俺の中心部をやわやわと触る。 「んあっ…」 「可愛い声…」 思わず漏れてしまった声に自らが驚く 「この子ね。今俺が気に入ってる取引先の子なんだ。息子もねいいんだよ」 息子…そういえばこの人…見覚えがある…良く良く見たら…水無月の親父さんだ… 「ふふっ…興奮しちゃった?目を離せないくらい?そうでしょ?この子美人だもんね。そこら辺の女より綺麗」 ガタイのいい人に言う言葉ではないが確かに乱れる姿は綺麗だ 「ふふっ…こんなに固くして…気に入っちゃった?彼のこと」 「っ…放してくださいっ…」 「ほらぁ…よく見て…」 耳朶を食み中心部を触りながらそいつが言う。 「んっ…」 「ほんと…葉月は耳弱いよね…」 くすぐるようにこいつは耳元で囁き続ける 「いってもいいよ…ほら…解放しなよ…お前のイクところ見たい」 楽しそうに触る男の隙を見てどうにか逃れた 「あーあ。残念」 急いでトイレの個室に駆け込み荒くなった息を整える もしかして…これで脅されている?だからって何で親父さんが水無月に手を出す? この画像が何かしら鍵を握るのなら…調べてみよう… でもそう容易にいかないことはわかっていたから水無月には悪いが信頼できる人に協力してもらうことにした 「成兼さん。いいですか?」 「芙蓉さん?何ですか?」 こうして俺たちはこの件を調べ始めた

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