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第68話

睦月side 玄関を出るとすぐ先輩を見つけた。 「先輩!!」 ひどい顔をした先輩が振り返る 「雪輪…」 「先輩!!昨日美空と会わなかったんですか?」 「急用が出来て」 「美空より大事な用事?美空は…昨日すごく楽しみにしてた。普段そういう顔なんて見せないのに回りが気づくくらいに。先輩の大学近くで待ち伏せして驚かせるんだって楽しそうにして向かったんです」 「え?」 「待ってるときあんたが女といるのを見たって。自分よりその人を優先したのを見た…美空は…常に不安を抱えてた。あいつはそのうち先輩を離さないとならない日がくるってそう思ってた。自分は元々ゲイだけど先輩は違う。だからいつか離してあげないとならないんだって」 「何で。俺は離れる気なんてないのに」 「でもあんたは女を優先にした」 「それは…」 「美空のあんな顔俺は見たくなかった…俺がどんな思いで美空を諦めたかわかりますか?あんたならって信じていたのに…何で… 一時の気の迷いだったなら…興味本位だけだったら美空のこと好きになって欲しくなかった。付き合って欲しくなかった。男しか好きになれない俺たちはいつも不安と隣り合わせなんです。あんたにはわからないかもしれない。ましてや美空は初めて本気で好きになった人…それなのに…」 「雪輪。違う…昨日のはあれは…」 「相手が誰であろうと美空を傷付けたことにな変わらない。美空…返してもらいますから。俺だったらあんな顔させないから」 「雪輪。悪いけどそれは出来ない」 「じゃあ何で女を優先したんですか?」

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