「ありがとうございました」 「ん。またね」 先輩が俺を引き寄せキスをしてくれた。足りなくてもう一度もう一度と何度か強請った 「美空…帰したくなくなるから…」 名残惜しいけど行かなきゃ 「ん…またね。先輩」 車を見送り家に入る。冷蔵庫を漁って簡単な夕食を用意した もしかしたら泊まりかもしれないし一応お風呂も溜めて… 終わった頃に祥一さんがやってきた 「こんばんは。久しぶりだね。相変わらず可愛いねぇ」 「祥一さんも相変わらず若いですね」 「ありがとう」 「父はまだですけどどうぞ」 「お邪魔します」 祥一さんは色白で背も高く父と並んでいるととても絵になる。 そこに母もいて３人で楽しそうにしていたのを今でも覚えてる 父と祥一さんは物心がつく前からの幼馴染みでずっと同じ学校だったらしい。 大学からそこに母が加わり３人でよく遊んでいたらしい 「美音…暫く会いに来れなくてごめんね」 仏壇に向かい語りかける。目を潤ませながら その姿が綺麗で見惚れていた 「ん？どしたの？みーくん」 「何でもないです」 「そう」 そういうとくしゃくしゃと髪を撫でてきた 父よりいくらか小さめの手で撫でられるのが好きだった 「ご飯食べました？」 「まだだよ」 「作ったんで食べます？父は今日は遅いみたいだし。さっき連絡来てて」 「そっかぁ。うん。じゃあ頂こうかな」 二人で食べるのも久しぶりだ。母が亡くなってすぐの頃に父がおかしくなったとき側にいてくれたのは祥一さんだった。 「また料理の腕あげたんじゃない？美味しい」 「良かった」 談笑しながら食事を終えた