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第102話
陽平side
うちは母は専業主婦だったからいつも家にいたしおいしい料理だって作ってあった
でも俺には居場所はない。
彼女は俺の中の父しか見ていなかった。
父は海外で仕事をしていたので年に一度帰ってくればいい方だった。
電話やメールは毎日来ていたが時差のせいで俺はあまり話せなかった
母は俺のことを名前で呼ぶことはない。
「あんたさえいなきゃ私も向こうへついていけたのに…」
父のいる場所は度々紛争が起こりまだ幼かった俺を連れていくのは危険だと母と俺をここに残していった。
母は父のことを溺愛していたため離れることをとても嫌がった
祖父と祖母は既に他界していたので俺を見ることが出来るのは母だけだった。
中学にあがり自分のことは出来るようにもなった。手伝いはいらない。
しかし父は母をあちらへは呼ばなかった。
母を危険にさらしたくないしまだ俺のことを小さな子供だと思っているから
父の愛ゆえのことなのに母は壊れていた
徐々に体格も父に似てきて顔は元々父によく似ていた為母はさらに狂っていった
父からの電話やメールを見てはクスクス笑う
「おかしな人ね。今ここにいるのに電話やメールしてくるなんて」
俺の上で喘ぎながらそう溢していた
母と初めて関係をもったのはつい最近のことだった。
そんなこと誰にも言えやしない…でもあの日…母が父の名を呼び俺に跨がったとき俺は光の無い目をした母を前にしたら動けなかった。
母の言うように動き母が満足するまで抱いた。
その日は父への罪悪感で嘔吐した。
それからは俺は俺でなくなった。
学生服に身を包んでいようが母は俺だと認識しなくなった。
俺が部屋で寝ていると母がやって来て勝手に股がり喘いで眠る。
俺のベッドには母の匂いと俺の匂いでぐちゃぐちゃだった…
我慢の限界が来たのはそう遅くはなかった
母が寝たのを確認して部屋を移動し父に電話を掛けた
出られるかはわからないけれど…この話をしたら逆に避けられるかも知れないけれど…
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