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第111話

誰かが俺を揺さぶる男を殴り飛ばした。 周りにいた大柄の男たちも次々に倒れていく 誰かが助けに来てくれた。夢?現実? 既にわからなくて。でも俺のよく知る声がずっと聞こえていた 一輝…一輝だ…違ったとしても…一輝だと思いたい 回りがようやく静かになったときカチャリと鍵の外れる音がした。 急に自由になった体に息をすることがやっとできた気がした 誰?わからないけど…ありがとう。 そう思い俺を支える誰かにすり寄った その瞬間目の前に赤い絨毯が広がる。 すり寄る体から生暖かい液体が零れ出てそれがこの絨毯を作っているのだとわかった… 「祥一くん…」 耳元で聞こえた愛する人の声に意識が覚醒した 「一輝…一輝!!一輝!!やだ!一輝!!」 情けなくすがり付くことしか出来ない。 「一輝!!」 その後椿原さんが駆け付けて相澤を拘束し一輝の応急処置をしてくれた その後は目まぐるしく時が進み今目の前には冷たくなった塊…一輝が眠っているよう横たわっている 「一輝…嘘でしょ…ねぇ?ねぇってば!!」

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